2011 Fiscal Year Research-status Report
象牙質・歯髄複合体由来MMPによるう蝕進展機構の解明―新規病態モデルへの展開―
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23592755
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
池尾 隆 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (40159603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合田 征司 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70351476)
竹内 摂 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (70548320)
鎌田 愛子 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (50140215)
吉川 美弘 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (70434793)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | う蝕 / 象牙質 / MMP |
Research Abstract |
う蝕進展の新規病態モデル(機能的モデル)を確立するために、象牙質や歯髄細胞に存在する細胞外マトリックス分解酵素が、象牙質破壊に関与するメカニズムの解明に焦点をあて、象牙質・歯髄細胞を外来刺激および歯科治療に対して、従来よりも複雑に反応する生理活性の高い組織であると考えた。今年度は、象牙質から溶出するサイトカイン・マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の解析および歯髄によるサイトカイン・MMPの産生能とそれに対する歯髄の反応について検討した。 まず、象牙質に存在するサイトカイン・MMPがう蝕やエッチングなどによって溶出し、生理活性を示す可能性を検討するために、象牙質から産生したMMPの検出をウエスタンブロッティングおよびELISA法を用いて実験を行った。しかし、MMPの産生を検出する事は出来なかった。 次に、外部刺激、炎症刺激に対する歯髄の反応を検討するために、採取した歯髄細胞からも同様にMMPの産生をウエスタンブロッティングおよびELISA法を用いて実験を行った。これまでの我々の研究で、炎症刺激時の経時的なMMPの産生を認めており、今回も歯髄細胞からMMP-2の産生が認められ、炎症性サイトカインTNFやIL-1の刺激によりMMP-1,MMP-3産生の増強が認められた。 上記の結果をふまえ、今回検出することが出来なかった象牙質からのMMPの産生能を検討するために、検出方法を変更してPCR法などで再度実験を行うなどの研究計画を立案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抽出方法や測定方法の違いにより、測定結果に多少の違いが認められるとの報告を受けて実験に望んでいたために、象牙質からのMMP産生が認められなかった事は、ある程度予測できた事である。検出方法を変更してPCR法などで再度実験を行い、MMP産生能の検討を行っていく予定である。それ以外はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
酸脱灰象牙質のコラーゲン分解能を検討するためにDQコラーゲンを酸脱灰象牙質に固層化し24時間反応させ、共焦点顕微鏡でコラーゲンの分解能を検討する予定である。さらに、MMP阻害剤を混入させ接着修復を行い、万能試験機を用いて引っ張り試験により評価する予定である。 それに並行し、象牙質からのMMP産生能について、検出方法を変更してPCR法などで再度実験を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
上記実験を遂行するための抗体、各種試薬、器具などを研究費として使用する。また、情報収集、研究成果の発表のために国内学会への出張費も使用する予定である。
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