2011 Fiscal Year Research-status Report
慢性歯周炎進展機序におけるT細胞浸潤の解明 -骨免疫の解明-
Project/Area Number |
23592786
|
Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
合田 征司 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70351476)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金下 祐己 大阪歯科大学, 歯学部, 研究員 (70595793)
池尾 隆 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (40159603)
堂前 尚親 大阪歯科大学, 歯学部, 名誉教授 (60115889)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | T細胞 / ケモカイン / I型コラーゲン |
Research Abstract |
炎症の発症機序において、T細胞などの免疫担当細胞は、重要な役割を担っている。ケモカインやサイトカインなどにより活性化したインテグリンなどの接着分子の影響により血管から遊走し、炎症組織への浸潤が進む。慢性炎症局所では、免疫細胞が発現するRANKL, IL-1やTNF-αなどにより破骨細胞の分化が促進され、骨破壊を伴う炎症病態に進行する。そのため、T細胞の活性化機序の解明が不可欠である。慢性歯周炎症組織に発現が見られる炎症性サイトカインCXCL12(SDF-α1)刺激によるT細胞の慢性歯周炎症組織浸潤機序についての解明を進めるために、本年度は以下の実験を行った。 プラズミドpcDNA6.2-GW/EmGFP-miR Signal Transducers and Activator of Transcription (STAT)1,2,3を作製し、Jurkat細胞にリポフェクタミンを用いて遺伝子導入を行った。FACSで遺伝子発現効率を確認し、さらに、ウエスタンブロット法を用いてSTAT1,2,3のタンパク質発現も確認した。抗生剤により、STAT1,2,3 knock down細胞を作製し、各々のクローンを3種類作成した。 作成したSTAT1,2,3 knock down細胞にCXCL12刺激を行い、タンパク質分離泳動装置とパワーサプライを用いて、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の産生を検討した結果、MMP-1産生の減少傾向が認められた。しかしながら、他のMMPについては、その影響をほとんど認めなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、STAT1,2,3 knock down細胞が作製出来き、MMPの産生についても実験を行い、おおむね順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後、CXCL12刺激によるSTATの活性化をIPで確認を行い、STAT1,2,3 knock down細胞のI型コラーゲンへの浸潤能を検討する。浸潤能を解析する事により、I型コラーゲンの浸潤能に関与しているSTATを同定し、そのSTATの下流に存在するJAKの同定を行う予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
上記研究を遂行するための抗体、各種試薬を研究費として使用する。また、情報収集および研究成果の発表のために国内外の学会(日本歯周病学会、American Academy of Periodontology)への出張費も使用する予定である。
|
Research Products
(13 results)