2013 Fiscal Year Annual Research Report
垂直歯根破折の破折間隙にセメント質を誘導してレジンと結合させる治療法の開発
Project/Area Number |
23592789
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
菅谷 勉 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (10211301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天雲 太一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (80451425)
中塚 愛 北海道大学, 大学病院, 助教 (00547648)
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Keywords | 4-META/MMA-TBBレジン / 炭酸カルシウム / αTCP / 骨接触率 / 骨形成 / BMP |
Research Abstract |
4-META/MMA-TBBレジンにαTCP、炭酸カルシウムを0、40%の濃度で添加し、円柱形試料表面に塗布して、ラット大腿骨の骨髄腔に埋植した。術後2、8週で脱灰薄切標本を作製してH-E染色し、光学顕微鏡下で観察した。術後2週では3群とも試料周囲には幼弱な新生骨の形成が試料全周に及んでいた。0%と炭酸カルシウムでは、試料と新生骨の間に軟組織が厚く介在していたのに対し、α-TCPでは数層の細胞のみが見られた。8週後、骨基質と試料が直接接している部位は0%ではほとんどなく、炭酸カルシウムではわずかに認められ、α-TCPが最も多かった。 4-META/MMA-TBBレジンにαTCP、炭酸カルシウムを40%の濃度で添加し、ラット頭蓋骨に接着、実験群はBMP含有コラーゲンスポンジでレジン表面を被覆し、対照群はそのまま皮弁を縫合した。4、8週後に脱灰薄切標本を作製してH-E染色し、光学顕微鏡下で観察した。両群とも頭蓋骨とレジンの接着状態に差はなく、骨細胞の消失や委縮もみられなかった。実験群は4週でレジンと皮下結合組織との間を骨が全面被覆しており、骨とレジンが直接接している部分も見られ、その割合は炭酸カルシウムよりαTCPの方が多かった。8週後には新生骨は成熟し緻密になっていた。対照群はレジン上面への骨形成はきわめてわずかな量で、αTCPと炭酸カルシウムは同程度であった。 ビーグル犬の歯槽骨を削除して歯根を露出させ、歯根にαTCP含有4-META/MMA-TBBレジンを接着、ナノハイドロキシアパタイト複合化コラーゲン膜にBMPを含浸させて、レジンに接着、歯肉弁を縫合した。8週後に脱灰薄切標本を作製してH-E染色し、光学顕微鏡下で観察した結果、レジン上に硬組織の形成が観察された。
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Research Products
(6 results)