2013 Fiscal Year Annual Research Report
メタゲノム解析に基づく根管内細菌叢菌種の全貌解明と根尖性歯周炎の臨床診断への応用
Project/Area Number |
23592791
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 拓一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (10303132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真柳 弦 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (10451600)
八巻 惠子 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (90182419)
河村 好章 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (80262757)
松山 順子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (30293236)
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Keywords | 歯学 / 口腔細菌 / バイオフィルム / メタゲノム / 根尖性歯周炎 |
Research Abstract |
根先病巣の形成や歯内疾患の治癒遅延には根管内の感染細菌が関与していると考えられている。したがって根管内の感染細菌の量的ならびに質的把握は臨床的にも極めて重要である。 本年度は、感染根管内試料を対象としてメタゲノム解析を開始した。東北大学病院を受診した患者から、インフォームドコンセントを得た後、治療経過にしたがって、その都度、感染根管象牙質をKファイル(GC社)によって採取した。ファイルの刃部を滅菌ニッパーで切断、滅菌チューブに投入し、リン酸カリウム緩衝液を加え、試料とした。分散均一化後、DNA抽出を行い、メタゲノム専用(タグ付き)のプライマー(16S rRNA遺伝子を標的)を用いて、PCR増幅を行った。454 Genome Sequencer FLX system(Roche)によってPyrosequencingを行い、これらのプライマーを用いて、シークエンス・データを得られることが判明した(現在、BLAST search解析を進めている)。また、比較のために、感染根管内試料を嫌気培養し、得られたコロニーから同様に、シークエンス・データを得て、菌種構成の解析を進めている。 本年度の研究により、パイロシークエンスによるメタゲノム解析によって、感染根管内フローラの細菌構成を精密に解析できる可能性があること、さらに治療経過に伴うフローラの変動をモニターできることが判明した。本方法による解析がより簡便化、迅速化すれば、チェアーサイドにおける歯内疾患の治療に適用可能と考えられる。
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Research Products
(22 results)