2011 Fiscal Year Research-status Report
アメロジェニンの分布および硬組織形成における役割に対する検討
Project/Area Number |
23592807
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
山田 嘉重 昭和大学, 歯学部, 講師 (40360127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 宜子 昭和大学, 歯学部, 講師 (10297038)
川中 岳雄 昭和大学, 歯学部, 助教 (10365702)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | アメロジェニン / マウス胎児 / PCR法 / in situ PCR法 / LAMP法 / パラフィン切片 |
Research Abstract |
マウス胎児の切片にアメロジェニン遺伝子を反応させるin situ PCR法の施行準備を行った。これまで、RNAfree水を用いて組織の取り出し、固定パラフィン包埋を行った後にin situ PCR法およびin situ RAMP法を行う予定で準備を行ってきていた。しかし、PCR法では陽性反応が認められているプライマーセット間において明確な反応が認められず、固定やパラフィン包埋の過程における遺伝子の断裂、破壊の可能性が強く考えられる。そのため、可能な限り増幅範囲の少ない(増幅質量の少ない)プライマーセットを設計して、非特異的にアメロジェニンの増幅が可能かをPCR法で検討した。アメロジェニンエクソン3-4間および、4-5間、6-7間で100~150bp前後の遺伝子増幅が可能かを検討した。その結果3種類のプライマーセットでPCR反応が確認されたが、現在のところ、条件により反応が認められない場合が生じたことより、さらに異なるcDNAと幾種類かのPCR増幅キットを使用して、確実な増幅ができる条件のプライマーセットを選出することを行ったが、非特異反応と思われる遺伝子増幅バンドが観察されることが多く、現在まで100~150bpにおける最良のアメロジェニン遺伝子増幅プライマーセットは確定していない。また同時に4つのプライマーが必要なin situ RAMP法においても最少のアメロジェニン遺伝子の増幅ができるプライマーの設計と検討を行っているが、確定はまだしていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
これまでに新たなPCR増幅用のアメロジェニンエクソン3-4間で1つ、6-7間で2つのプライマーの候補を選出した。しかし、確定したプライマーのセットは得られておらず、パラフィン切片へのn situ PCR法やin situ RAMP法に対する検討はまだ継続している。研究の達成が遅れている理由として、可能な限り小さなサイズのアメロジェニン遺伝子の増幅を検討しているが、サイズが小さいものはどうしても類似した非特異的反応も同時に見られる結果となり、確実なプライマーを得ることが難しくなり、そのため、研究の最初の段階で研究遂行が遅れてしまっている状況になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は様々なプラーマーの設計を行いPCR法やLAMP法の施行を継続する。また、可能な限り遺伝子の断裂の可能性が少ない切片を得るためにパラフィン切片ではなく、凍結切片の作成をおこなうことを検討している。凍結切片では、パラフィン切片に比べ、遺伝子の断裂の危険性は少なく、現在までに所有し、遺伝子増幅が確実に把握できているPCR用、LAMP用のプライマー(200bp~250bp)を使用することが可能となることを期待している。現在凍結切片作成の準備を行っている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度に対しては、凍結切片作成の準備のための器材の購入や、組織切片から得られた遺伝子反応を明確に把握できるような高性能の顕微鏡とそのカメラのセットやその周辺機材の購入を検討している。
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