2012 Fiscal Year Research-status Report
バイオアクティブ修復材料による象牙質再石灰化う蝕治療の確立
Project/Area Number |
23592817
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
秋本 尚武 鶴見大学, 歯学部, 講師 (40184113)
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Keywords | う蝕治療 / バイオアクティブ修復材料 / 象牙質再石灰化 |
Research Abstract |
平成24年度に計画した研究は、平成23年度に得られた成果をもとにバイオアクティブ修復材料によるう蝕脱灰象牙質の再石灰化の確認である。平成23年度は、う蝕原生細菌によるう蝕脱灰象牙質の試料作製と抜去歯の収集に遅れが生じ研究結果が得られなかったことから、昨年度の研究の遅れを取り戻すべく本年度はう蝕象牙質の生成状態の検討を行い、抜去歯の保管方法などの影響により予備実験で得られたようなう蝕象牙質の作製が困難であることを確認した。現在新鮮抜去歯を用い培養方法等の試料作成方法を改良し再度う蝕原生細菌によるう蝕脱灰象牙質の試料を作製、測定を行っている途中であり研究結果が得られていない。 フッ化物徐放性接着材の長期耐久性については、長期臨床研究の試料および長期水中保管試料から検討を行った。長期水中保管試料においてはフッ化物徐放性接着材による接着界面の観察を行い、長期耐久性についての検討を行った。走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡観察による接着界面の観察においては、透過電子顕微鏡観察用にダイヤモンドナイフで薄切切片を切り出したブロック試料表面を未研磨状態で走査電子顕微鏡観察することに成功し、接着界面の鏡面研磨による影響を受けることのない試料での観察を行った。観察結果より、フッ化物徐放性接着材を使用した接着界面においては、長期水中保管後でも接着界面周囲の劣化は認められず、良好な接着状態を示した。象牙質へのフッ化物徐放の効果に関しては未確認であるが、次年度においては接着界面周囲の元素分析などによりフッ化物の効果について確認する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
う蝕脱灰象牙質を試料 とした研究において、う蝕原生細菌によるう蝕脱灰象牙質の試料作製に問題が生じ当初予定していた研究成果が得られていない。現在、検討を加えう蝕原生細菌によるう蝕脱灰象牙質の試料作製、および測定を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
う蝕原生細菌によるう蝕脱灰象牙質試料を用いて、バイオアクティブ修復材料によるう蝕象牙質の再石灰化の可能性について検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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