2011 Fiscal Year Annual Research Report
選択的咀嚼筋制御と各咀嚼筋の代償性機能発現の特性に関する研究
Project/Area Number |
23592828
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
古内 壽 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (50209160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 誠 東北大学, 大学院・歯学研究科, 客員教授 (80091768)
坪井 明人 東北大学, 大学病院, 准教授 (00241646)
笹野 高嗣 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (10125560)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2012-03-31
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Keywords | 歯学 / 顎口腔機能 / 咀嚼運動 / 筋活動 |
Research Abstract |
1.目的:咀嚼筋ひとつひとつの機能を分離・分析・モデル化することによって、各咀嚼筋の作用を詳細に解明することを目的とした。すなわち実験的にウサギ咬筋に局所選択的に筋機能抑制状態を作り、筋機能抑制部位と代償性機能亢進部位および同調性・協調性機能変化部位を評価しこれらの関連性を明らかにすることによって、咀嚼運動に対する各筋の作用を多面的に解明することを企図した。 2.材料、方法:日本ウサギ(雌、体重2~2.51kg)を用いて全身麻酔下で咬筋浅部にA型ボツリヌス毒素(BTXA)を局所投与し、咬筋機能抑制ウサギを作成し為筋機能は咀嚼筋の筋電図をテレメトリーシステムにて導出することとし、体内埋め込み型筋電図電極を咬筋に、送信器を肩背部に設置することとした。 3.結果:東日本大震災にて実験設備の落下、薬品類に落下・散乱等の甚大な被害を被った。動物実験施設においても動物の飼育環境の整備にかなりの日数を要した。そのため本研究では当初計画していた実験の開始が大幅に遅れ、研究の再構築が必要となった。これまでの結果は、咀嚼筋機能の分析のために、全身麻酔下でウサギ咬筋への筋電図電極設置および肩背部への送信器埋入を行い、非拘束下で長期的に電極を維持・安定するには電極部分のさらなる改良が必要であることがわかった。 4.まとめ:東日本大震災で被災したことにより研究は遅延したが、A型ボツリヌス毒素投与による咬筋機能抑制モデル動物を応用し、テレメトリーシステムで長期安定的に非拘束下での咀嚼筋筋電図の導出を行い実験的に筋機能を解析することは咀嚼筋の詳細な機能分析に非常に有効な方法であり、今後研究の再構築を行う予定である。
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