2012 Fiscal Year Research-status Report
低強度・高周波バイブレーションによる骨形成活性効果のインプラントへの応用
Project/Area Number |
23592835
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小川 徹 東北大学, 大学病院, 講師 (50372321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 啓一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30178644)
池田 清宏 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50168126)
山川 優樹 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80324010)
重光 竜二 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (00508921)
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Keywords | インプラント / 振動刺激 / 高周波 / オッセオインテグレーション / 有限要素 / メカノバイオロジー |
Research Abstract |
バイオメカニカスと骨メカノバイオロジーの観点から,歯科インプラント臨床の科学的基盤を確立することを目的として,荷重下のインプラント周囲骨における骨代謝動態に関して,1. 有限要素解析(FEA)によるインプラント周囲骨の応力分布,2. ポジトロンエミッション断層撮像(fine PET)によるインプラント周囲骨の骨代謝活性の両者を空間的に対応付け,その関連について分析する. 申請者らは,ラット脛骨モデルにより低強度・高周波の振動刺激(Low Magnitude and High Frequency: LMHF loading)のオッセオインテグレーションおよび周囲骨への有効性を組織・組織形態学的に確認しており,本研究では,従来まで行われてきた低周波力学的負荷に加え,高周波振動刺激を検討に加え,様々な負荷による骨のメカノバイオロジカルな反応の詳細を明らかにし,歯科インプラントに関する生体力学的,生物学的な根拠を得ることを目的として行っている.本研究は東北大学大学院工学研究科数理システム設計学教室との協力により行う。 これまでに,インプラント埋入モデルの確立および部位特異性の検討(骨代謝部位で発生する応力成分の分析、骨代謝に影響を及ぼす応力閾値の分析),fine PETとFEA との対照による骨代謝に影響を及ぼすFEA応力成分の分析,またFEA振動解析をインプラント-骨へ応用し,高周波振動に対するインプラント周囲骨挙動の解明について検討をおこなっている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
23年度の震災による下記の内容に遅れが生じたことに伴い,24年度は研究効率を上げ研究活動に従事し,達成度は改善されたものの,今現在はやや遅れている状況である. マイクロCT撮影システムの破損、また復旧に数か月かかってしまったためその期間の実験の進行が遅れてしまった。 開発中の振動装置の破損による遅延 これらにより、動物実験や組織学的検討に遅れを生じてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
実際の歯科インプラント臨床応用に近似したモデル設定 局所的刺激装置の開発,実験動物への応用を試みる 自作の小型振動発生装置をウサギ脛骨に埋入したインプラント体にクラッチを用いて接続,各種の振動刺激を加え,周囲骨とインプラント体の結合,および周囲骨骨密度を評価する. また、ビスフォスフォネート製剤やPTH等の薬剤との併用についても検討を加える.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は,今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり,平成25年度請求額と合わせ,平成25年度の研究遂行に使用する予定である.
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