2013 Fiscal Year Annual Research Report
低強度・高周波バイブレーションによる骨形成活性効果のインプラントへの応用
Project/Area Number |
23592835
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小川 徹 東北大学, 大学病院, 講師 (50372321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 啓一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30178644)
池田 清宏 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50168126)
山川 優樹 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80324010)
重光 竜二 東北大学, 大学病院, 助教 (00508921)
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Keywords | インプラント / 振動刺激 / 高周波 / オッセオインテグレーション / 有限要素 / メカノバイオロジー |
Research Abstract |
バイオメカニカスと骨メカノバイオロジーの観点から,歯科インプラント臨床の科学的基盤を確立することを目的として,荷重下のインプラント周囲骨における骨代謝動態に関して,1. 有限要素解析(FEA)によるインプラント周囲骨の応力分布,2. ポジトロンエミッション断層撮像(fine PET)によるインプラント周囲骨の骨代謝活性の両者を空間的に対応付け,その関連について分析する. 申請者らは,ラット脛骨モデルにより低強度・高周波の振動刺激(Low Magnitude and High Frequency: LMHF loading)のオッセオインテグレーションおよび周囲骨への有効性を確認しており,本研究では,従来まで行われてきた低周波力学的負荷に加え,高周波振動刺激を検討に加え,様々な負荷による骨のメカノバイオロジカルな反応の詳細を明らかにし,歯科インプラントに関する生体力学的,生物学的な根拠を得ることを目的として行った. これまでに,インプラント埋入モデルの確立および部位特異性の検討,fine PET(NaF-PET)とFEA との対照による骨代謝に影響を及ぼすFEA応力成分の分析を行った。 さらに25年度は、FEA振動解析をインプラント-骨へ応用し,高周波振動に対するインプラント周囲骨挙動の解明について検討を行った.NaF-PETを導入したことにより、3次元解析が可能となっただけでなく、飛躍的に敏感に捕捉された骨代謝活性が高精細に描出されるようになった。また、経時的な代謝活性動態については、以前の骨シンチの結果とやや違いが確認された。PETデータでは即時荷重により中期から晩期の骨代謝活性は減衰したが、骨シンチのグラフでは即時荷重群で高い代謝活性を保った状態が続いた。この相違は原因についてそれぞれのトレーサーの違いが主な原因と考察された。
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