2012 Fiscal Year Research-status Report
歯槽骨の骨構造変化を指標とした骨粗鬆症診断法の開発 ―歯科臨床からのアプローチ―
Project/Area Number |
23592839
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田中 みか子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (20361909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 修一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40018859)
江尻 貞一 朝日大学, 歯学部, 教授 (40160361)
依田 浩子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (60293213)
山田 一穂 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (20397152)
田中 礼 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (30323992)
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Keywords | 歯科用コーンビームCT / 骨粗鬆症 / 下顎 / 歯槽骨 / 骨梁構造 / マイクロCT |
Research Abstract |
今年度においては、歯科用コーンビームCT装置の故障により同装置を使用することができない期間が比較的長期間あった。さらに外来診療棟の引っ越しに伴い、歯科用コーンビームCT装置は新しい別機種へと替わり、その切り替えにも一定の時間を要した。そのため、昨年度に終了していた乾燥頭蓋骨を用いたシュミレーションを再度行う必要性が生じ、乾燥頭蓋骨を用いてファントム撮像を行い、像の歪みと解像度のチェックを行った。 新しい歯科用コーンビームCT装置は、解像度に優れ、像の歪みも少なく、前機種よりもX線被曝量が少ない。しかし、被験者へのX線被曝による悪影響は極力避けなければならないことを考慮すると、研究プロトコールの見直しを余儀なくされた。検討の結果、被験者を75歳以上の女性に限定することにし、X線被曝の実効線量を極力少なくすることにした。この変更後の研究プロトコールで、新潟大学倫理委員会での承認を得ることができた。 また、歯科用コーンビームCT装置の修理と入れ替えの間、臨床データを収集することができなかったため、その間に昨年度に撮影をした1ケースにおける歯槽骨CT画像と組織像を詳細に解析し、ケースレポートとして国際誌に論文発表した。その結果、全身の骨代謝状況が、数種の顎骨の骨梁構造パラメータと呼応をしていることが示唆された。このデータをさらに確定的なものとするためには、今後さらにケース数を増やす必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度予定していた、新潟大学倫理委員会の承認を得ることができた。しかし、歯科用コーンビームCT装置の故障により同装置を使用することができない期間があった上、外来診療棟の引っ越しに伴い、本学の歯科用コーンビームCT装置は新しい別機種へと替わったため、被験者の協力を得てヒトの顎骨を撮像することができなかった。しかし、一方で、昨年得たデータをケースレポートにまとめることができたことは一定の成果と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、患者様に協力を得て、歯科用コーンビームCT装置による顎骨の撮影、血液検査、骨密度検査を行っていく。少なくとも30例のデータを収集し、歯科用コーンビームCTによる撮像された顎骨の骨梁構造と、全身の骨代謝状態、骨密度との関連性を模索していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究では、次年度も新たな設備・備品は必要としない。 消耗品については、メディア類、文具等を購入する予定である。 旅費の使途としては、日本歯科補綴学会、骨形態計測学会、骨粗鬆症学会に出席することを予定しており、さらに研究分担者の江尻(岐阜・朝日大学)との研究打ち合わせも予定している。 特に大きな研究計画の変更はなく、次年度以降についても、当初の計画通りに研究費を使用していく予定である。
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Research Products
(1 results)