2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23592852
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大倉 一夫 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (70304540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重本 修伺 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20294704)
安陪 晋 徳島大学, 大学病院, 助教 (10359911)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 睡眠時ブラキシズム / スプリント / 下顎安静位 / 睡眠 / 睡眠時下顎安静位 / ポリソムノグラフ / 顎機能 / 6自由度顎運動 |
Research Abstract |
本年度は、当分野で開発した睡眠時6自由度顎運動測定システム(現有)の追加整備を行った。6自由度顎運動測定器のハードウェア部分において、センサー、基盤ならびに電源の不良を認めたため、まず同部の復旧作業が必要となった。ハードウェアの調整、配線、室内環境等において最適化を図るとともに、被験者選択用プロトコール、顎機能診断プロトコールならびに測定ダイアリーを作成した。また精神状態を把握するための質問票も作成した。ハードウェアの整備と並行して、購入した解析ソフトウェアの最適化を行い、顎運動以外の生体信号の測定・解析のデモを行った。予備実験として、2名の被験者に対して終夜の睡眠測定を行うとともに、既存データなども用いて、安全性を含め問題点を洗い出し、改善を行った。予備実験において、問診表への記載、口腔内診査、写真撮影、頭頚部診査、研究用模型とスプリント製作用模型の印象採得を行い、模型を製作した。さらに、使用する熱可塑プレート[エチレンビニルアセテートシート(軟性、エルコフォーム)とセルロースアセトブチレートシート(硬性、エルコジュール)]の厚みについてもエルコフォーム3Dとオクロフォーム3を用いて実際に作成、調整することで、作業の最適化を行うとともに使用材料を決定した。一方、生命倫理・安全対策として、臨床研究倫理委員会に対して臨床研究の申請を行い、認可を得た(徳島大学病院臨床研究倫理審査員会(第576号)。 被験者を徳島大学の職員、学生より募集した。アンケートによりコントロール群とブラキサー群をそれぞれ選択した。両者ともに個性正常咬合を有し、睡眠疾患や精神心理学的疾患の既往、服薬状況を調査し、過去に半年以上のスプリントの使用歴が無いものとした。現時点で3名(正常男性1名、ブラキサー群男性2名)の測定が終了しており、解析に着手している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
まず当分野で開発した睡眠時6自由度顎運動測定システム(現有)の整備を行ったが、6自由度顎運動測定器のハードウェア部分において、センサー、基盤ならびに電源の不良を認めたため、まず同部の復旧作業に4ヶ月程度必要となった。また、被験者の予期せぬインフルエンザ発病による測定の延期などがあった。本年度は、目標としていた10名の測定は達成できず、3名の測定(予備測定ならびにデモンストレーションは含まず)に終わった。測定環境の整備は完了しており、次年度分の被験者はすでに決定しているため、速やかに測定を遂行する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
睡眠時6自由度顎運動測定システムの整備は完了し、臨床研究倫理委員会の認可、必要書類の作成、実験系も確立しているため、引き続き被験者の測定ならびに解析を行う。年間10名を目標としている。なお、第一夜で睡眠障害が発見される可能性もあるため、被験者の募集と選択は常に続ける必要がある。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
基本的に使用計画に変更はない。繰越金が生じたのは、睡眠時6自由度顎運動測定システムの整備、特にハードウェアの整備に時間を要し、被験者の予期せぬインフルエンザ発病による測定の延期などがあったためである。測定環境は確立しているものと考えられるので設備備品の購入を行う予定はなく、測定を継続するため、消耗品としてスプリント製作材料、電極類、バックアップ用の記録媒体を購入する。また、実験協力者に対する謝金を計上している。調査・研究旅行として国内ならびに海外旅費を計上している。可能であれば得られた基礎データを用いて論文発表、学会発表も行う予定である。
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