2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23592853
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
柏原 稔也 徳島大学, 大学病院, 助教 (90274232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 哲雄 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90193432)
永尾 寛 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (30227988)
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Keywords | 高齢者 / 慢性期 / 口腔ケア / 光トポグラフィー / 免疫 / 口腔刺激 |
Research Abstract |
本研究は、慢性期の口腔ケアの効果が遅延する原因を、多面的な面から明らかすることあり、口腔ケアの意義を再認識し、効果的な口腔ケア法を探ることにある。口腔刺激が四肢刺激と比較し,免疫系や脳活動に何らかの異なる影響を与えるという作業仮説をもとに2つの実験を行った。 口腔への刺激と四肢への刺激が脳活動に及ぼす影響の違いを、ヒトを対象として前頭前野の脳血流量を光トポグラフィーによって測定することで検討した。被験者は,健常有歯顎者5人とし、近赤外光脳計測装置(光トポグラフィー)を用いて前頭前野の脳血流量を,防音室内で椅座位にて測定した.振動刺激には,小型円板状バイブレータを皮膚表面(合谷,心包区,内踝)に貼付,指先(親指・示指),両口唇,上下顎前歯,上下顎臼歯で挟む計7条件とした.被験者全体における刺激の種類に関して,脳血流量の変化に有意な違いは認められなかったものの、個人で比較すると刺激の種類に応じて脳血流量は一定の増減パターンを示した. マウスへの口腔刺激法を確立し、免疫学的検査とマウスの行動解析によって、口腔刺激の影響を検討した。C57BL/6J雌12週齢を用いて、口腔刺激(前肢・頬部付近)および後肢刺激をそれぞれ6週間与え後、無刺激を含めた3群について、十次迷路を用いた行動解析とT細胞、B細胞増殖能をMTT assayで測定した。口腔刺激のマウスが最も不安感の強い傾向を示したものの、T細胞、B細胞増殖能には各群に差を認めなかった。 口腔刺激が四肢刺激と比較し,免疫系や脳活動に一定の有意な差は認められなかったが、口腔刺激が何らかの異なった効果があることは示唆された。
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Research Products
(3 results)