2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23592858
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
田上 直美 長崎大学, 大学病院, 講師 (70231660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 廣明 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (20380925)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 接着 / ファイバー / 人工歯 / アルミナサンドブラスト / シラン処理 |
Research Abstract |
当該年度に於いては,申請した実施計画における「ファイバー補強接着ポンティック補綴法」のin vivo導入に着手した。中間欠損で両隣在歯が天然歯という症例をピックアップし、硬質レジン人工歯にシラン処理を施し、ポリエチレンファイバーによる補強を行って、隣在歯接着面のエッチング後、フロアブルレジンで歯面と接着させた。この術式を元に、in vivoの評価(baseline)に着手した。 In vitroの実験としては、新規に歯科用分光光度計(Crystaleye)を購入し、硬質レジン前装冠及び硬質レジン人工歯のin vitroでの測色を開始し、baselineの測色まで完了した。また、前装用レジンとガラスファイバーとの接着及び荷重をかけた際の破壊様式に影響を与える因子について解析し、論文化して発表した。前装用レジンはフィラー含有量が少ないレジンで補強効果が最大であったが、負荷をかけた際の破断が完全分断であり、臨床上最も好ましくないことが判明した。本結果を考慮すると、接着ポンティック補綴法においても同様に、強度が不十分な人工歯をポンティックとして用いると完全分断(破折)が生じやすいことが推測され、充分な強度を有する人工歯を用いることで耐久性の高い補綴を行うことができる可能性が示唆された。 本年度は、上記実施の他、接着ポンティック補綴法を含めたminimal intervention補綴法全般について、研究業績欄に記載した基礎的研究を遂行し、学術大会において発表、そのいくつかを論文化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究計画では、本研究を推進するための備品としてオプティカルファイバーを有する分光色差計を購入予定であり、今年度は本備品による研究遂行が大半を占める予定であった。しかしながら、補助金が全額支給されるかの見込みが立たず、急遽廉価な備品の購入となり、予定していた研究が頓挫した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度使用額が生じたのは、上記の記載の通り、予定していた機器の購入ができなかったためである。今後は、平成23年度に頓挫した研究計画を現在の機器で遂行できるよう、研究計画を変更する。当初予定していた機器を利用した研究計画については引き続きレンタル等の処置で遂行できないか検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費については、基本的に申請当初の研究計画を蹈襲し、研究計画に沿った予算執行を予定している。しかしながら、前年度に備品の変更により接触型測色器が非接触型測色器へ変更になったため、今年度は非接触型にしか計測できない口腔内部分(歯肉色等)の測色にも研究範囲を広げ、当初計画していなかった研究も付加的に遂行していく予定である。
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