2012 Fiscal Year Research-status Report
歯根膜細胞が産生する単球走化性因子MCPー1の歯科補綴学における臨床的意義
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23592866
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
岡本 和彦 明海大学, 歯学部, 准教授 (50271234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 玲 明海大学, 歯学部, 准教授 (70236454)
高野 安紀子 明海大学, 歯学部, 講師 (20337504)
藤澤 政紀 明海大学, 歯学部, 教授 (00209040)
安井 利一 明海大学, 歯学部, 教授 (20146252)
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Keywords | 歯根膜細胞 / MCP-1 / 炎症性サイトカイン |
Research Abstract |
ヒトの組織片からout growthした細胞群から得た歯根膜線維芽細胞を継代培養した。本細胞の基本的キャラクターを検討した結果,本細胞は,高いアルカリフォスファターゼ活性を有していることを明らかにし,さらに,アルカリフォスファターゼの発現を遺伝子レベルで確認し,既報に示されているように本細胞が骨芽細胞様キャラクターを有していることを確認した. 本細胞のMCP-1発現について,培養情勢中のMCP-1量をELISAキットを用いて検討した.その結果,本細胞は,通常,MCP-1をほとんど発現していないことが明らかとなった.また,本細胞にIL-1を添加すると,多量のMCP-1を発現することが示された.また,さらに,本細胞にTNF-alphaを添加しMCP-1の発現を検討したところ,本サイトカインは,MCP-1を強く誘導することが明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ヒト歯根膜線維芽細胞へストレスを与える方法として,培養細胞伸展システム(ストレック:StrexSTB140-10)の使用を計画していた.本システムの購入に関して,業者からの説明と講習会の実施,それを受けての本実験の趣旨に合致した実験計画の組み立て,さらに見積もりなどを慎重に行った.その結果,本システムの納入が遅れている. また,通常の細胞培養の機器などに不具合が起こり,安定した実験を行うことが容易でない状況が発生し,培養細胞の維持管理が厳しい状況も発生した.さらに,研究代表者の取り巻く環境に変化があった.これらのことから.達成度は,「やや遅れている。」とする.
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Strategy for Future Research Activity |
自動伸展システム(ストレック:StrexSTB140-10)を使用し,ストレッチチャンバー内での培養条件(培養容量,血清濃度,および持続的伸張条件下における細胞の生死)を確認する.また,その培養条件に則り,歯根膜細胞を本システム上で培養し,その培養上清中のMCP-1の定量を行い,ストレスによって本細胞のMCP-1が誘導されるか否かについて検討する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
現在,自動伸展システム(ストレック:StrexSTB140-10)が品薄であるため,納入待ちの状態である.そこで,まず,本機器の購入を研究費(直接経費)の物品費(50万円以上のもの)で賄う.また,本システムでは,チャンバーを消耗品として,実験に使用することになる.そこで,直接経費の物品費を充てることによってチャンバーの購入を行う.また,試薬や培養器具などを物品費(消耗品)として購入する予定である.実験系の遅れを取り戻すことと,本年度の実験計画を進めるために研究費を使用する.
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] Porphyromonas gingivalis線毛による単球様M1細胞のアポトーシスの阻害作用に関する情報伝達機構の検討2012
Author(s)
竹下 玲, 広瀬 公治, 高野 安紀子, 岡本 和彦, 松本 勝, 柴田 えり子, 流石 知佳, 上田 知恵, 仲筋 宣子, 下島 孝裕, 大川 周治, 安井 利一
Organizer
第61回日本口腔衛生学会・総会
Place of Presentation
横須賀市
Year and Date
20120525-20120527