2013 Fiscal Year Annual Research Report
AR(拡張現実)を用いた歯科ハンドスキルトレーニング支援システムの構築
Project/Area Number |
23592874
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
田中 昌博 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (60163573)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏木 宏介 大阪歯科大学, 歯学部, 講師(非常勤) (00301648)
大河 貴久 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (20624943)
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Keywords | Augmented Reality / 支台歯形成 |
Research Abstract |
本年度は,「支台歯形成ARナビゲーション」の形成結果に与える効果および使用感について検討した.被験者は,臨床実習中の第5学年の学生13名を対象とした.被験運動は,上顎中切歯の支台歯形成とし,計5日間で4回の支台歯形成を実施した.1回目は事前学習なしに形成中も参考資料なしで形成を実施,その後,2日間の学習期間を設定したのち,2回目,3回目,4回目の形成では,形成中の参考資料として,なしの群,実習帳を使用した群,支台歯形成ARナビゲーションを使用した群の3条件下で,被験者ごとに順序をランダム化し実施した.形成後の支台歯を,教員3名により主観的評価を実施するとともに,使用後の感想について学生から質問票にて聴取した.評価は,支台歯の削除量,軸面テーパー,形成面の滑らかさ,二面形成の有無,総合評価とした.さらに,形成中の時間についても各群で比較を行った. ARナビゲーションの使用により,適切な削除量を保つことが可能であった.軸面テーパー,形成面の滑らかさおよび二面形成の有無に関しては,条件間で統計学的な差は認められなかった.総合評価については,事前学習を行わなかった群と比較して,ARナビゲーションの使用により評価は高くなった.形成時間は,どの群間においても差は認められなかった.学生の感想は,肯定的なものとして「形成時に非常に役に立った」,「形成が不慣れな学生に非常に効果的だと思う」といった意見が認められた.改善点として「眼鏡のかけ心地」,「削除量を数値で明示してほしい」などの意見が認められた. 本年度の研究により,ARナビゲーションの支台歯形成に与える効果を検討した結果,有用性が認められた.追加機能等望む声や改善点も認められたため,改良を今後の検討課題としたいと考える.
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