2012 Fiscal Year Research-status Report
培養口腔粘膜上皮細胞とハイドロゲルのミックス材を用いた皮膚創傷治癒効果の検証
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23592882
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
安島 久雄 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (80377150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 健康 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
泉 健次 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (80242436)
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Keywords | 口腔粘膜 / 皮膚 / 創傷治癒モデル / 細胞運動能 / PI3K/Aktシグナリング |
Research Abstract |
前年度の達成度評価の“遅れている“を改善するべく、創傷治癒に関連すると言われている各種サイトカインのELISA分析を行なったが、VEGFに関しては量的にはクリアしているものの個体差によるばらつきが非常に大きくなった。さらに、サイトカインの測定においても、細胞によっては測定限界以下である場合もあり、細胞間のばらつきが大きかった。この予想以上のデータのばらつきを突き止めたことは、ある程度の成果ではあるが、動物実験に移行する前に、こうした細胞によるサイトカイン産生能の違い、ばらつきがあった場合に、動物実験に移行して有意差を導くことができる可能性は低いことが予想される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
動物実験を開始しなければならない年度であるため、本学動物実験施設に、動物実験施行プロトコールの承認を得た。ただ、上記の理由により、個体差、細胞差によるばらつきをいかにして最小限にとどめるかを思案しなければならない状況にある。また、皮膚角化細胞のゲル混和のサイトカイン分析に至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
ばらつきに対する予防措置の手段として考えられるのは、ゲルに溶かす細胞のサイトカイン量を動物実験前に必ず測定し、ばらつきに応じて、リコンビナントのサイトカインをゲルに補充することが挙げられるが、この場合1回目の細胞のサイトカイン放出量が標準となってしまうので、さらなる検討が必要と考えている。また、皮膚の細胞を実験に加えることは時間的に困難と考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今後も細胞を大量に培養するので、培養液など関連する消耗品が必要である。また、創傷治癒に関連する成長因子とそれらをELISA法で測定することから、データ解析キットやMTTアッセイに使用するウェルプレート類、試薬類、また免疫染色用抗体、画像解析ソフトを購入する必要がある。可能であれば、動物実験を行うため、糖尿病マウスなど実験用の動物や組織切片作製用材料、器具類を購入する予定である。
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