2013 Fiscal Year Annual Research Report
培養口腔粘膜上皮細胞とハイドロゲルのミックス材を用いた皮膚創傷治癒効果の検証
Project/Area Number |
23592882
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
安島 久雄 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (80377150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 健康 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
泉 健次 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80242436)
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Keywords | 口腔粘膜 / 皮膚 / 創傷治癒モデル / 細胞運動能 / PI3K/Aktシグナリング |
Research Abstract |
本研究の長期目標は本学の口腔粘膜細胞培養テクノロジーを発展させ、口腔粘膜細胞による口腔外上皮欠損の再生治療の実現である。本研究では計3つの目標を設定した。平成23年度(1)in vitroデータの蓄積によって、ミックスゲルの最も効果的な細胞密度とゲル濃度を決定する。MTTアッセイにより細胞のゲル内における細胞活性とVEGF, FGF, KGF, TGFβ、ベータディフェンシンなど、細胞が産生する成長因子をELISA法で測定し検討を行った。平成24~25年度は(2)培養口腔粘膜上皮細胞による糖尿病マウスのin vivo創傷治癒効果の肉眼的、組織学的検証に入る。まず細胞を混和したミックスゲルを糖尿病マウスの全層皮膚欠損に1回だけ塗布して経時的に創傷治癒を観察し、投与量を決定する。また口腔粘膜と皮膚の上皮細胞で比較する。更に(3)複数回塗布による場合のアプライ方法(塗布間隔)と、どのプロトコールが最も治癒に効果的で、コストベネフィットが高いか検討し,最後に安全性確認のため、マーキングした培養口腔粘膜上皮細胞の創部残存度も組織学的に観察を行う予定であった。24年度は創傷治癒に関連すると言われている各種サイトカインのELISA分析を行なった。VEGFに関しては量的にはクリアしているものの個体差によるばらつきが非常に大きくなった。さらに、サイトカインの測定においても、細胞によっては測定限界以下である場合もあり、細胞間のばらつきが大きかった。この予想以上のデータのばらつきを突き止めたことは、ある程度の成果ではあったが、動物実験に移行する前に、こうした細胞によるサイトカイン産生能の違い、ばらつきがあった場合に、動物実験に移行して有意差を導くことができる可能性は低いことが予想され、平成25年度は細胞におけるサイトカイン産生能の違いからばらつきを求めた。
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