2013 Fiscal Year Annual Research Report
インプラントの初期固定を術前CT撮影から確実に予測する新規診断方法の開発
Project/Area Number |
23592885
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
十河 基文 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 招へい教員 (70314391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 誠大 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (20452451)
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Keywords | 初期固定 / 埋入トルク値 / ISQ値 |
Research Abstract |
欠損補綴の1つであるインプラント治療において、インプラント体を顎骨に埋入した直後の安定性によって、インプラントの成功率は大きく影響を受ける。 インプラント初期固定の程度の評価には埋入トルク値や共鳴振動周波数分析より算出されるImplant Stability Quotient(ISQ)などが用いられるが、術前にそれらの値を予測できることが望ましい。 一方、インプラント初期固定の程度には、インプラント埋入部位の骨密度および骨量が影響することが知られている。そこで本研究は、近年急速に普及しているCone-beam CT (CBCT)装置を用いて骨密度を評価する方法を開発し、これによりインプラント体の初期固定の程度が予測できるかどうかを検討した。一方で、そのボクセル値はCBCT装置の機種、および撮影条件によって制限を受ける。そのため、ボクセル値を使用しない、つまりCBCT装置の機種に依存することなく共通して利用できる皮質骨の厚さに着目し評価項目として着目した。その結果、インプラントの埋入トルク値に対してボクセル値、皮質骨の厚さ、インプラントの太さおよびインプラント長さに対して有意な相関を認めた。一方インプラント埋入直後のISQ値と皮質骨の厚さ、インプラントの太さおよびインプラント長さに対して有意な相関を認めたものの、ボクセル値は有意な相関は認めなかった。また重回帰分析の結果、インプラントの埋入トルク値に対しては、ボクセル値およびインプラントの長さも影響を与えているものの、皮質骨の厚さおよびインプラントの太さがより強い影響を与えている。またインプラント埋入直後のISQ値に対しては、皮質骨の厚さおよびインプラントの長さも影響をあたえているもの インプラントの太さがより強い影響を与えていることがわかった。
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