2013 Fiscal Year Annual Research Report
間葉系細胞SelectivePluripotencyModulatorの探索
Project/Area Number |
23592912
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀬戸 一郎 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30582390)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 徹 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20359623)
阿部 雅修 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10392333)
古賀 陽子 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10392408)
小川 卓也 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (50401360)
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Keywords | 間葉系細胞 / 分化 / 遺伝子導入 / 転写因子 / 遺伝子ノックダウン |
Research Abstract |
従来、口腔外科臨床における患者の負担軽減ならびに移植成績向上を目指して、β-TCPやPRPを腸骨などに混ぜて移植する治療などが行われてきたが、必ずしも十分満足のいく成績が得られていない。そのため、必要最小限の組織採取で移植を可能とする再生医療技術の導入に向けてさまざまな研究が行われるようになっている。しかし、再生医療における最も有力な細胞源である間葉系細胞の欠点、すなわち継代による分化能の低下という欠点は未だ解消されていない。そこで、本研究では、間葉系細胞分化多能性維持に重要かつ臨床応用にあたって安全な因子を同定することにより細胞数の限界という問題を解消し、骨・軟骨再生医学の適応範囲を広げることを目的として研究を遂行した。前年度までに、間葉系細胞に対して各種遺伝子を導入して作成した分化多能性維持因子導入細胞と非導入細胞との間でマイクロアレイ法を行い、マイクロアレイ法によって遺伝子発現が増加あるいは減少する可能性のある分子の絞り込む作業を行っていたが、今年度も引き続きその解析を進めた。その結果、分化多能性維持因子導入細胞においてはRunx1とRunx3の発現が誘導されることが明らかとなった。その一方で、Runx1とRunx3と同様にRunt-related familyに属するRunx2の発現は早期には誘導されなかった。さらに、機能的意義を検討する目的でsiRNAによって分化多能性維持因子導入細胞のRunx1あるいはRunx3をノックダウンすると、初期の骨分化マーカーであるtype I collagenの発現が抑制された。これらの実験結果から、間葉系細胞の分化多能性維持にはRunx1とRunx3が重要である可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)