2011 Fiscal Year Research-status Report
fNIRSを用いて口蓋裂言語を光脳機能学的に解析する
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23592915
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
児玉 泰光 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (90419276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 健介 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90272822)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | fNIRS |
Research Abstract |
資料および情報収集により、以下の事を再確認した。皮膚や頭蓋骨において透過性が高い780~880nmの近赤外線光は、頭皮上から大脳の表面に到達して血液中におけるHbの光吸収特性を経て活動中の脳領域エネルギー代謝を映しだす。任意の様々なタスク(視覚負荷、筋肉荷重など)によって2次的に増加する現象を捉えているのがfNIRSの原理である。fMRIに比べてfNIRSは運動時に賦活化される大脳皮質部位と活性化のタイミングを高い時間分解能で計測でき、自然な姿勢での動作時脳活動計測に優れ、被験者の拘束性が低い事、再現性が高い事、検査に協力が得られにくい症例(小児や乳児、有病者など)でその有効性が高い。こうしたことからも、本研究の意義が改めて示された。また、資料および情報収集を基に、標準タスクを以下のように決定した。この標準タスクは口蓋裂患者の鼻咽腔閉鎖機能を客観的かつ再現性をもって評価することを念頭に置き策定したものであるが、今後、本研究の結果次第では再検討する可能性もある。1.鼻咽腔閉鎖機能検査:(1)ブローイング検査(ハードおよびソフトブローイングを各15秒×3回)、(2)音声言語検査(母音と子音をともに単音復唱×3回、当院言語治療室で使用の課題文朗読×3回)。2.構音検査:構音の判定に関しては、単音と単語、文章音読なし復唱、会話について、日本聴覚言語士協会の系統的な構音判定11に従い、声門破裂音、口蓋化構音、咽頭破裂音、咽頭摩擦音、鼻咽腔構音、側音化構音に分類して、その際のfMIRSを記録する。(⇒口蓋裂言語の評価に十分な経験を持つ本院言語治療室の言語聴覚士2名が判定)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
資料および情報収集と標準タスクの策定に難渋したため。
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Strategy for Future Research Activity |
検討した標準タスクを用いて当初の研究計画に従い計測を遂行する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
健常被験者において標準タスク用いfNIRS測定を行う。タスク実行中の局所脳領域における酸化Hbと還元Hbの濃度変化を連続的に計測し、脳領域エネルギー代謝レベルにおける部位別活動野を可視化して標準タスクによる大脳皮質言語中枢野を同定する。標準タスクの妥当性を検討するとともに、大脳皮質言語中枢野の同定を完遂し、健常被験者における計測カタログを収集する。
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