2013 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト骨髄由来間葉系幹細胞を用いた安全・安心な細胞治療を行うための基盤整備研究
Project/Area Number |
23592923
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岡本 康正 広島大学, 病院(歯), 病院助教 (40423371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 英見 広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 教授 (40161765)
岡本 哲治 広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 教授 (00169153)
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Keywords | 歯学 / 再生医学 |
Research Abstract |
顎骨より採取した骨髄液中に存在する骨髄細胞を含む骨髄液を無血清培地にて初代培養を試みた。先行研究で開発したLekemia inhibitory factor (LIF) を除去したマウスES細胞用に開発された無血清培地ESF7にFibroblast growth factor - 2 (FGF-2) およびヘパリンを添加した培地を用いたところ、十分な増殖能を有する骨髄細胞を培養することが可能であった。詳細な培養条件の検討は、臨床試料を用いた初代培養では難しいことから、樹立骨髄由来間葉系幹細胞 (MSC) を使用して検討を行った。 MSC細胞株についてヒトES細胞用無血清培地からFGF-2およびヘパリンを除いたhESF7培地を用いてFGF-1,FGF-2、LIF、TGF-β1、アクチビンA、ヘパリンの細胞増殖能への影響を検討した結果、FGF-2、TGF-β1およびヘパリンがMSCの細胞増殖に関与することが明らかとなった。前年度にhESF7培地にFGF-2およびヘパリンを添加したhESF9培地、hESF9培地にTGF-β1を加えたhESF10培地および血清添加培地であるPOWERDBY10間でのヒトES細胞の未分化マーカーであるNanog、Oct3/4、Sox2、hMSCマーカーであるCD90、CD105、integrin β1、type I collagenの発現を比較検討したが、増殖能を比較したところ、hESF9培地では血清添加培地ほどの増殖が得られず、一方、hESF10培地では血清添加培地と同程度の増殖が認められた。 MSCのマーカー遺伝子であるCD90 (Thy-1)、CD105 (Endogrlin) および未分化ヒトES細胞で発現が認められる遺伝子Oct3/4、Nanogは、POWEREDBY10、あるいはhESF7培地に、FGF-1、FGF-2、LIF、TGF-β1、アクチビンAあるいはヘパリンをそれぞれ添加した、いずれの条件で培養を行ったMSCでも発現が認められた。また、hESF9およびhESF10培地で培養したMSCでも同様に発現が認められた。 これらは、感染因子の混入防止とし徹底した管理体制のもとで研究を行った。管理体制、培養技術は年々向上しており、充分な細胞の品質管理が可能であった。
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