2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規MIA gene familyによる口腔癌の血管新生・リンパ管新生機構の解明
Project/Area Number |
23592935
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
笹平 智則 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90405374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國安 弘基 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00253055)
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Keywords | 口腔癌 / MIA / MIA2 / TANGO |
Research Abstract |
MIA、MIA2、およびTANGOはいずれもMIA gene familyに属する分子である。前々年度ならびに前年度に得られた知見をもとに新たな検討を行った。その結果、TANGOはPDGFBやNeuropilin2を活性化することで口腔癌の腫瘍血管新生・リンパ管新生を促進させることが明らかとなった。またsiRNAによりTANGOをノックダウンした口腔癌細胞株と、血管内皮細胞株であるHUVEC細胞ないしリンパ管内皮細胞株であるHLMVEC細胞株を共培養したところ、内皮細胞への遊走能と接着能が抑制された。なおTANGOを強制発現させた口腔癌細胞株を用いて同様の系を組んで実験したところ、逆に内皮細胞との遊走能、接着能は亢進した。一方で、MIAならびにMIA2はともに主としてVEGF family、特にVEGF-A/-C/-Dを介した血管新生およびリンパ管新生を誘導した。 さらにマイクロアレイによりMIA gene familyの下流シグナルを探索したところ、3者とも全く異なるシグナル伝達経路を有していることを見出した。また3つの因子の発現調節機構を解析したところ、あらたなMIA gene family発現調節因子を同定することに成功した。そのうちのいくつかの因子について口腔癌材料によるタンパク・遺伝子発現解析を施行し、臨床病理学的因子との関連を統計学的に解析したところ、癌の進展・転移、および予後不良と相関することが明らかとなった。 以上より、MIA gene familyはそれぞれ異なった機能を有していることを明らかにした。MIA gene familyを標的とした分子診断・治療の有用性が大いに期待される。今後も更なる検討を重ねて行きたいと考える。
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[Journal Article] Cancer usurps skeletal muscle as an energy repository2013
Author(s)
Luo Y, Yoneda J, Ohmori H, Sasaki T, Shimbo K, Eto S, Kato Y, Miyano H, Kobayashi T, Sasahira T, Chihara Y, Kuniyasu H
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Journal Title
Cancer Res
Volume: 74(1)
Pages: 330-40
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