• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Research-status Report

唾液分泌促進ならびに口腔粘膜防御へ果たすシスタチンの役割

Research Project

Project/Area Number 23592948
Research InstitutionTsurumi University

Principal Investigator

中川 洋一  鶴見大学, 歯学部, 講師 (90148057)

Keywordsシェーグレン症候群 / シスタチン / 唾液分泌 / 生体防御
Research Abstract

シェーグレン症候群患者の唾液タンパクは、タンパク濃度が高く、種類としてβ2-マイクログロブリン、ラクトフェリン、 Igκ軽鎖、polyIg受容体、リゾチームCなどの増加が報告されている。シェーグレン症候群の研究では、唾液中のバイオマーカー探索を中心として、増加する唾液タンパクの検討が中心に行われている。ところが、シェーグレン症候群患者において減少するタンパクの種類は少ないため、その意義を検討した報告は極めて少ない。そこで、本研究では減少するタンパクに注目し、その機能について明らかにすることとした。
方法として、二次元電気泳動を用いたプロテオミックスの手法で、シェーグレン症候群に特徴的なタンパクを同定したところ、シスタチンが得られた。そのシスタチンは、システインプロテアーゼインヒビターであるため、酵素反応の手法を用いて、唾液中濃度を検討した。また、ウエスタンブロッティングによって、シスタチンのサブクラスを検討した。その結果、シェーグレン症候群患者では、非シェーグレン症候群患者や唾液分泌低下のない健常者に比較して、シスタチンSが減少していることが明らかになった。
そこで次に、口唇生検で得られた小唾液腺のシスタチンSの発現を検討した。その結果、健常人の小唾液腺で発現しているシスタチンSが、シェーグレン症候群患者ではその発現が減少していた。このようにシェーグレン症候群の発症にシスタチンSの減少が関連する可能性が示唆されたので、今後はシスタチンSのシェーグレン症候群の発症予防に果たす役割について検討をすすめる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画からの研究方法の変更があるものの、研究目的に対しては、おおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

平成24年度は、臨床材料を用いた唾液のウエスタンブロッティングならびに、唾液腺の組織学的検討を行うことができた。このようにシスタチンのタンパク発現が確認できたので、さらにmRNAの発現の検討が必要であるが、その経費が25年度に一部繰り越しとなった。
次年度は、まずmRNAの発現ならびにその変化のメカニズムの検討をおこなう。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

臨床材料ならびに基礎的検討の物品費、研究成果の発表のための旅費、臨床データの収集とデータ管理の謝金、
プライマー作成の外部委託費、研究成果発表の経費

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi