2011 Fiscal Year Research-status Report
CEA遺伝子familyの癌と周囲組織における発現と相互作用の検討
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23592956
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小池 博文 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10595995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鵜澤 一弘 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30302558)
坂本 洋右 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (50451745)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 口腔癌 / CEA遺伝子family / 浸潤 / 転移 |
Research Abstract |
CEA family は免疫グロブリンスーパーファミリーに属し、免疫、脈管形成、アポトーシス、腫瘍抑制、転移に関与すると言われ、細胞接着タンパクとしても機能している。本研究では、口腔扁平上皮癌細胞とその周囲間葉系細胞におけるCEA family遺伝子の役割を、特に、浸潤・転移との関係で調べ、治療のターゲット遺伝子になる可能性を検討する。本年度は以下の実験を行った。4種類の口腔癌由来細胞株(H1、Sa3、HSC2、HSC3)と3症例の臨床サンプルを用いてマイクロアレイ解析を行い、CEA遺伝子familyの発現状態を調べた。その結果をReal time PCR法とWestern blot法により口腔癌細胞6株(HSC2, HSC3, HSC4, OK92, H1, Sa3)を用いてmRNAレベルとタンパクレベルで確認したところ、全てのサンプルで共通に発現減弱を確認できた遺伝子はCEACAM1だけであった。また、口腔癌、正常上皮、周囲組織、患者/健常人血液におけるCEA familyの発現状態をReal-time PCRで調べたところ、癌組織においてのみでのCEACAM1遺伝子の発現減弱だけが安定的に検出できた。さらにパスウエイ解析を行なったところMYOZ1、CEACAM1、CLEC3B、TCAP、ATP2A1、ACTN2、LMOD1、NOS1、MYH11、SYNE1、ANK1、MB、PLN、SORBS2、CLU、LRP1B、LDB3の17種類の遺伝子が増殖、細胞周期、アポトーシス、細胞運動性などに関係したネットワークを形成することが明らかになった。さらに、免疫染色によりCEACAM1遺伝子タンパクの発現状態を調べたところ、正常上皮細胞において発現増強、正常周囲間葉系細胞において発現減弱、扁平上皮細胞癌において顕著な発現減弱、癌周囲間葉系細胞において発現減弱を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
発現解析が終了し、CEA遺伝子群とその関連遺伝子を絞り込むことができ、実験は予定通りに進行している。今後、遺伝子機能解析作業に入る。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の実験に用いる多数の臨床サンプルはすでに確保した。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今後、これまでに絞り込んだ遺伝子に関して、多数の臨床サンプルを用いてreal time PCR法と免疫染色法によりmRNAレベルとタンパクレベルで発現状態を調べ、臨床諸指標との関連性を調べることにより遺伝子機能解析を行う。関連のあった性質に関して、増殖曲線の作成、発現ベクター導入による遺伝子強制発現細胞作成、siRNA導入による遺伝子発現抑制細胞作成、これらの細胞を用いたinvasion assay, wound healing assay, 共培養実験などを行なう予定である。このため、PCR用試薬、各種プライマー、各種抗体、免疫染色キット、細胞培養試薬、発現ベクター構築経費、siRNA設計・作成経費、遺伝子導入試薬、invasion assayキット、wound healing assayキットなどが必要である。
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