2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23592958
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
新中 康史 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (80361715)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 遊走 / 上皮 / 間葉 |
Outline of Annual Research Achievements |
自己分泌型遊走因子AMFは種を超えてホモロジーが高く、ヒト、マウス、ウサギでも70%以上が保存されている。特にN末端側にはよく保存されている領域があり、種を超えて90%一致しており、蛋白レベレでも93%以上保存されている領域がある。またAMFは細胞内ではホモダイマー二量体として存在し、解糖系に影響を与えるブドウ糖ー果糖の転換酵素フォスフォへキソースイソメラーゼとしても機能しているが、細胞外へ分泌される時はモノマー単量体として分泌されて細胞遊走を誘導するAMFとして機能する。しかし現実には細胞外であっても、一部は二量体形成することが知られていたが、その機能については十分な答えが得られるまでには至っていなかった。またAMFには項親和性受容体と低親和性受容体の少なくとも二種類の受容体が存在するこも明らかにしたが、これがどのような受容体なのかについても十分な答えは得られていなかった。 単量体のAMFを過剰分泌させると細胞遊走を癌細胞にも線維芽細胞にも誘導する。また単量体AMFを過剰分泌させると一部は二量体形成をする。分子量は非還元では単量体55キロダルトンと二量体110キロダルトンの二種類のバンドが確認され、還元されると単量体65キロダルトンの単一バンドとなる。N末端側の一カ所にポイントミューテーションを加えるとアミノ酸の変化により二量体形成をしなくなる。二量体形成をしなくなったAMFを過剰分泌させると細胞遊走は誘導するが、上皮間葉移行を誘導できなくなる。AMFは高親和性の受容体を介して細胞遊走を誘導することから、低親和性の受容体は上皮間葉移行に関わっていることが強くしさされた。
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