2012 Fiscal Year Research-status Report
新規変形性顎関節症モデルマウスの確立とその有用性に関する基盤的研究
Project/Area Number |
23593004
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
濱田 良樹 鶴見大学, 歯学部, 教授 (70247336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 さつき 日本歯科大学, 歯学部, 准教授 (10386253)
熊谷 賢一 鶴見大学, 歯学部, 助教 (10518129)
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Keywords | 変形性顎関節症 / STR/Ortマウス |
Research Abstract |
平成24年度は前年度までに組織学的解析を行った下顎頭に対して、マイクロCT撮影を行って下顎頭のOA変化を観察した。各試料の連続断層像を基に、画像解析ソフト(TRI-BON:ラトックシステムエンジニアリング)を用いて立体構築を行った。組織学的にOA所見を認めた患側の顎関節部にCT上でも骨破壊像を呈していたことから、画像所見上でもヒト顎関節OAに類似した病態を呈していることが明らかとなった。また、膝OAと同時に顎関節OAを発症していることから、本マウスでは軟骨変性に関わる遺伝子発現が存在する可能性があると考えられる。膝OAでの軟骨変性発現機序は不明な点が多いため、本マウスの顎関節OAの初期変化ならびに、発現・病態進行に関わるマーカーの検索を行うことで、ヒト顎関節OAの発症メカニズムの解明に迫ることができると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度から行っている個体復元作業も無事終了し、実験に供する本マウスの個体数も維持されている。また、マイクロCT撮影を用いてSTR/Ort マウスの両側顎関節と膝関節に現れる形態学的変化を経時的に観察し、各関節におけるOA発症時期と頻度を明らかにすることが可能となったので、達成度としてはおおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度はOA発症時の顎関節部での軟骨基質を構成する各種コラーゲンや軟骨基質分解酵素、ならびに顎関節OA の病態形成に関与することが示唆されている各種炎症性サイトカイン各項目について、免疫組織化学や定量PCR 法を用いて遺伝子発現を解析する。STR/Ort マウスにおける膝関節ならびに顎関節に認められる経時的な形態学的変化と生化学的変化の特徴を比較検討し、これまでの解析結果を合わせて論文発表を予定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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