2011 Fiscal Year Research-status Report
間葉系幹細胞移植による骨再生技術の最適化と顎裂閉鎖治療への応用
Project/Area Number |
23593029
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
谷本 幸太郎 広島大学, 病院, 講師 (20322240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹根 一夫 広島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30159032)
杉山 勝 広島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (70187681)
丹根 由起 広島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50526241)
國松 亮 広島大学, 病院, 歯科診療医 (40580915)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 歯科矯正学 |
Research Abstract |
本研究は、骨髄から抽出した未分化間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell; MSC)および新規の未焼結炭酸アパタイト(carbonated hydroxyapatite; CAP)顆粒担体を用いて、人為的な歯の移動を可能とする骨の再生を目指したMSC移植技術を確立し、患者負担を軽減した効率的な顎裂閉鎖治療法を開発することを目的とする。平成23年度では、以下の検討を行った。実験1.イヌ骨髄由来MSCの増殖能および分化能の検討。3ヶ月齢雌ビーグル犬の腸骨への穿刺より骨髄を吸引採取し、MSCを単離、培養した。MSCの均一性・均質性を確保し、以後の実験における検証を正確にするため、採取したMSCについて増殖能および分化能の確認を行った。細胞増殖が正常に行われること、また骨芽細胞への分化誘導が可能であることが確認された。実験2.CAP担体上におけるMSCの動態の検討。CAP担体上でMSCを培養し、これを移植体として顎裂部に移植する技術を確立するためのin vitro実験を行った。CAP担体上にMSCを播種、培養した。その結果、MSCはCAP上に初期接着が可能であり、さらにプラスチック培養皿上と同様の増殖が可能であることが示された。また、CAP担体上における骨芽細胞への分化誘導が確認された。実験3.CAP担体の生体内吸収性の検討。破骨細胞への分化能を有するRho細胞の培養および破骨細胞への誘導が確認された。また、CAP担体を円板状に整形することにより、吸収窩の評価法を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに、当初予定していた実験計画(実験1~3)を遂行し、実験結果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、CAP担体上におけるMSCの動態をさらに詳細に検討するとともに、CAP担体の生体内吸収性の検討を進めていく。破骨細胞によるCAP吸収機構を明らかにするとともに、MSCの影響を検討していく。また、イヌ顎裂モデルを用いたin vivoの検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
特に備品の購入は行わない。PCR用試薬、細胞培養用試薬等の試薬、およびガラス器具、プラスチックシャーレ等の消耗品の購入を行う。学会発表のための国内旅費の算定を行う。その他、論文校正、コピー等の経費の使用予定。
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Research Products
(6 results)