2012 Fiscal Year Research-status Report
間葉系幹細胞移植による骨再生技術の最適化と顎裂閉鎖治療への応用
Project/Area Number |
23593029
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
谷本 幸太郎 広島大学, 病院(歯), 講師 (20322240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹根 一夫 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 教授 (30159032)
杉山 勝 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 教授 (70187681)
丹根 由起 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 助教 (50526241)
國松 亮 広島大学, 病院, 歯科診療医 (40580915)
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Keywords | 歯科矯正学 |
Research Abstract |
本年度は、顎裂モデルによる骨再生様相の検討を行った。 既に確立しているビーグル犬顎裂モデルを用いた。すなわち、3ヶ月齢雌ビーグル犬の両側上顎側切歯相当部に口蓋裂の顎裂様に人工的な欠損部を作製した。腸骨骨髄より、骨髄液を穿刺により吸引採取し、間葉系幹細胞を単離培養した。移植体(MSC+CAP担体の混合物)約2mLをおよびPLGAバリアメンブレンによる骨再生を検討した。 標準化したX線写真撮影を経時的に行った結果、MSCを移植した実験側では、1ヶ月後には移植したCAP顆粒の残存が認められたが、2ヶ月後には顆粒の数と粒径の減少が認められたが、骨様組織の再生は明瞭には見られなかった。3ヶ月後には、CAP顆粒はほぼ消失し、骨様構造の不透過像が出現し、骨再生が明らかとなった。一方、MSCを移植しない対照側では、移植後3ヶ月時点においてもCAP顆粒の著しい残存が認められた。 以上の結果から、上顎骨顎裂部における骨再生において、MSCを移植せず、CAP顆粒のみで骨誘導を行った場合、CAP顆粒の吸収は著しく遅延し、その後に続いて生じる骨再生も時間がかかることが示された。一方、CAP顆粒に加えてMSCを移植した場合には、CAPの吸収が促進され、続いて良好な骨再生が誘導されることが示された。そのメカニズムは不明であるが、破骨細胞によるCAP顆粒の吸収機転がMSCの存在による活性化される可能性が推察された。さらに、CAPとMSCを用いた骨再生は3ヶ月で達成されることが明らかとなり、骨再生後の矯正的な歯の移動が可能となる可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ビーグル犬を用いた顎裂モデルによる骨再生が、当初の予定通り達成された。したがって、次年度に実施予定である、再生骨への矯正的な歯の移動に関する実験が予定通り遂行できると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度には、予定通り達成されたビーグル犬顎裂モデルにおける再生骨部分への矯正的な歯の移動実験を行う。 ビーグル犬両側性顎裂モデルにおいて、これまでの検討により決定した移植体の至適条件と歯の移動開始時期を適用して歯の移動実験を行う。1年間を通じた歯の移動の経時的評価を行うことにより、再生骨への歯の移動に最適な矯正力と期間を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ビーグル犬の飼育費、管理費 矯正装置の購入 歯の移動を評価するため、X線、組織学的検討を行う。そのための薬品、消耗品の購入を行う.
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] Motoko Yoshioka2012
Author(s)
Bone Regeneration by use of Mesenchymal Stem Cells for Treatment of Jaw Cleft: Part II, Orthodontic Tooth Movement into the Regenerated Bone Area
Organizer
8th Asian pacific orthodontic conference 47th Indian orthodontic conference
Place of Presentation
New Delhi, India
Year and Date
20121129-20121202
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