2013 Fiscal Year Annual Research Report
小児期続発性ステロイド性骨粗鬆症における破骨細胞の骨吸収機構の解明
Project/Area Number |
23593039
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
牧 憲司 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (60209400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
自見 英治郎 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40276598)
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Keywords | ステロイド / 顎骨 / 大理石骨病 / c-Src / アクチン / Pyk2 / p130Cas / インテグリン |
Research Abstract |
成長期において骨代謝回転は著しく亢進する。骨の成長はさまざまなホルモン因子によって制御されている。小児期における長期の糖質ステロイドの投与は、骨粗鬆症を惹起するばかりでなく,成長障害の原因となる。さらに思春期における糖質ステロイドの投与は、骨の成長に対し非可逆的な影響を及ぼす。最近、成人領域においては十分なエビデンスを背景に、ビスホスホネートがステロイド性骨粗鬆症の治療管理の第一選択薬として用いられているが、小児期のステロイド誘発性骨障害の治療には十分な知見が蓄積していない。 我々はp130Casの骨吸収における役割を解明するために、破骨細胞特異的にp130Casを欠損した(p130CasΔOCL-マウス)マウスを作製し、解析した。p130CasΔOCL-マウスは、破骨細胞は存在するものの、骨吸収不全による大理石骨病を呈した。p130CasΔOCL-マウスの骨髄細胞は野生型マウス同様に破骨細胞へと分化したが、骨吸収の指標であるアクチンリング形成と象牙片上での吸収窩形成が障害された。p130CasΔOCL-マウス由来の破骨細胞はβ3-インテグリンやc-Srcのリン酸化などは正常であったが、アクチンの再構成に関わるRac1の活性は低下し、その局在も細胞質全体に分散していた。また、p130CasΔOCL-マウス由来の破骨細胞ではRhoファミリーの活性調節に関わるDock5がc-SrcやPyk2と会合できなかった。以上の結果よりp130Casは破骨細胞による骨吸収に深く関与することが考えられた。
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[Journal Article] p130Cas plays important roles in osteoclastic bone resorption2013
Author(s)
Nagai Y, Osawa K, Fukushima H, Tamura Y, Aoki K, Ohya K, Yasuda H, Hikiji H, Seta Y, Seo S, Kurokawa M, Kato S, Honda H, Nakamura I, Maki K, Jimi E
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Journal Title
J Bone Miner Res
Volume: 28
Pages: 2449-62
DOI
Peer Reviewed
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