2011 Fiscal Year Research-status Report
歯周病罹患による妊婦の早期低体重児出産と抗リン脂質抗体症候群の発症機構の解明
Project/Area Number |
23593068
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
森 真理 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (30275490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長澤 敏行 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (90262203)
古市 保志 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (80305143)
家子 正裕 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50250436)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 歯周病 / 早産 / 抗リン脂質抗体症候群 |
Research Abstract |
抗リン脂質抗体症候群はbeta-2glycoprotein Iに対する自己抗体によって血栓の形成が促進される疾患であり、習慣性の早産や血栓の形成が多く認められる。一方、歯周疾患はグラム陰性桿菌であるいくつかの歯周病原菌を原因とする慢性炎症性疾患であり、軽度の歯肉炎から進展した歯周炎は歯肉結合組織の破壊や歯槽骨吸収を引き起こす。歯周炎は成人が歯を喪失する主因であるとともに心臓血管系疾患、糖尿病、早期低体重児出産などのリスクを上昇させることが知られている。これらの全身疾患のリスクを高める要因として歯周炎患者で血栓の形成が促進されている可能性がある事から、抗リン脂質抗体症候群と歯周病との関係が注目されている。そこで、我々は、切迫早産妊婦の歯周組織の検査と血清中の炎症性サイトカイン、抗リン脂質抗体、細菌に対する抗体ならびにβ2 glycoprotein Iと相動性を有するペプチドに対する抗体価を測定し、感染に伴う全身の免疫応答について検討を加えることとした。平成23年度は正常分娩の妊婦、切迫早産妊婦、ならびに早期低体重児出産の妊婦を対象として、歯周組織状態の検査と血清および口腔内細菌のサンプリングを行い、歯周病原細菌の感染に伴う抗リン脂質抗体の変化、歯周病原細菌の有無による抗リン脂質抗体価の違い、歯周治療による抗体価の変動等について検討し、実際の疾患における両者の関わりについて検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
倫理委員会の申請手続きに手間取ったことと、研究代表者が同一研究機関内で部署移動になったため、研究の進行がやや遅れたが、平成24年度以降で遅れを取り戻すことは可能であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に引き続き、正常分娩妊婦、早産妊婦、切迫早産妊婦の歯周組織状態の検査と口腔内細菌、血清のサンプリングを行い、歯周組織状態と歯周治療の前後での、細菌の有無と血清中のサイトカイン量、抗リン脂質抗体の違いについて検討する。さらに歯周病原性細菌の相同ペプチドと抗リン脂質抗体との結合についてELISA法で検討するとともに、歯周病原性細菌に感染したマウスの血清中における相同ペプチドに対する抗リン脂質抗体の変化について検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度はサイトカイン量と抗リン脂質抗体を測定するキットの購入と、歯周病原性細菌の相同ペプチドの合成、マウスの購入に研究費は費やされる予定である。
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