2013 Fiscal Year Research-status Report
摂食嚥下機能維持を目的とした精神神経疾患に対する薬物動態/薬力学的検討
Project/Area Number |
23593108
|
Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
菊谷 武 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (20214744)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 宜明 日本大学, 薬学部, 教授 (10199896)
小野 真一 日本大学, 薬学部, 教授 (20246862)
|
Keywords | 嚥下機能 / 嚥下造影検査 / 薬物動態 / パーキンソン病 / 嚥下運動パターン / 誤嚥 |
Research Abstract |
本年度は、東京都の急性・亜急性期病院において脳神経外科と連携をとり、パーキンソン病患者15名(平均年齢71.2±7.9歳、男性9名、女性6名)の嚥下造影検査を行い、嚥下動態の評価を行った。パーキンソン病患者は、Hoehn-Yahr重症度分類で1度7名、2度2名、3度4名、4度2名で罹患期間は平均3.4年であり、wearning-off現象の認められる患者は7名であった。FOISの分類で食形態に何らかの工夫が必要であるlevel5以下は3名、食形態を特に調整していないlevel6以上が12名であった。嚥下造影検査では被験者を座位側面で透視し、液体バリウム(2ml、5ml、10ml、20ml)を指示嚥下させ、喉頭侵入、誤嚥や咽頭残留を評価した。嚥下機能の重症度スケールにはPenetration-Aspiration Scaleを用いた。結果として、不顕性誤嚥の所見が認められる6点以上が2名、喉頭侵入の所見が認められる2点以上5点以下が4名、喉頭侵入を認めない1点が10名であった。今年度の対象患者は服薬により不随意運動がコントロールされているケースが多く、嚥下機能としても軽症の割合が高かったが、中には重度嚥下障害のケースも見受けられ、早期から介入していくことの重要性と精神神経疾患に対する薬物動態、薬力学的検討を引き続き行うことの重要性が示された。今後は、パーキンソン病患者の嚥下動態を解析し、嚥下運動パターンの評価を行った上で薬物動態との関連性を検討していく必要がある。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
パーキンソン病対象者の集積に時間を要し、月2名ほどの研究参加に留まっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2次元動作解析ソフトを用いて嚥下造影検査の動画を解析し、嚥下運動中の嚥下関連筋群や咽頭の動きを継時的に評価することで精神疾患患者特有の嚥下運動パターンの評価を行う。また、対象患者においては評価にかかる時間や通院回数などで、研究参加を説明しても同意が得られない場合が多いため予定通りに参加者が募れていないが、今後も分担研究者の関与する医療施設において、対象者の登録に努力する。
|
Research Products
(13 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Book] 口腔科学2013
Author(s)
戸塚康則,髙戸 毅(監修),菊谷 武(分担執筆)
Total Pages
4
Publisher
朝倉書店
-