2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23593111
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
梁 洪淵 鶴見大学, 歯学部, 講師 (10298268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 一郎 鶴見大学, 歯学部, 教授 (60147634)
美島 健二 昭和大学, 歯学部, 教授 (50275343)
井上 裕子 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (50367306)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | レスベラトロール / 唾液 / ドライマウス / Sirt1 |
Research Abstract |
加齢や様々な要因により発症する口腔乾燥症(ドライマウス)は、唾液分泌量の低下と共に続発症として舌炎、口角炎、味覚異常などを呈し高齢者のQOL(Quality of Life)を著しく低下させる。ドライマウスの詳細な成立機序は不明であるが、本症の病的背景として生活習慣病に起因することが当外来の統計学的解析により推察されている。 一方、近年の老化研究のトピックスとしてSirt1分子の制御は哺乳類の寿命延長効果を示すことが示唆されている。Sirt1を活性化する因子としてポリフェノール類の一種であるレスベラトロールの効果は加齢に伴い発症する疾患など多種多様に作用することが報告され、特にインスリンの分泌機能を改善することが報告されていることから、ドライマウスモデルのNODマウスをレスベラトロール投与した群と投与しない群に分類した結果、投与群において唾液分泌量の減少を抑制しただけでなく増加を認め、加えて唾液腺でのSirt1の活性は非摂取群と比較して摂取群で増加を示した。 これらの結果をもとにドライマウス罹患者5名(平均年齢65.6歳)が、200mg/日(総ポリフェノールとして1200mg)のレスベラトロールを摂取し、摂取前後の唾液分泌量、糖・脂質代謝ならびに酸化ストレスマーカーを測定した。結果は、摂取後の唾液分泌量には明らかな差を認めなかったが、動脈硬化の形成・進展に関与している酸化ストレスマーカーであるMDA(酸化LDL)、脂質代謝に関係するHDL-Cや、炎症マーカーであるコルチゾール値に改善傾向を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウスを使用した基礎データやドライマウスに罹患している人(5名)を対象にした臨床研究を実施したことから、昨年度までの進捗状況は良好と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の臨床研究は対象者が5名という小規模であったこと、ならびに摂取したレスベラトロールは論文報告されている摂取量と比較すると低用量であったことより、今年度は対象者の人数を増加し、高用量の試みとして摂取量を増やしてレスベラトロール摂取することによる唾液分泌量、酸化ストレスマーカー、糖や脂質代謝の変化などを検討する予定である。 加えて、最近得た知見では、ダイオキシン類にも関与していることより、新たな検討項目としての候補も考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度の研究は臨床研究の規模が予定していたより小さく、少人数を対象とした研究となったため実支出が予定額より少なくなった。今年度は臨床研究の規模を大きくするため、昨年度未使用となった研究費ならびに今年度申請した研究費の多くを、使用する試薬や人件費として費やされる予定である。
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[Journal Article] Effects of Coenzyme Q10 on Salivary Secretion2011
Author(s)
◎Koufuchi Ryo, Atsuko Ito, Rie Takatori, Yoshinori Tai, Kazumune Arikawa, Taro Seido, Takashi Yamada, Keiko Shinpo, Yoh Tamaki, Kenji Fujii, Yorihiro Yamamoto, Ichiro Saito
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Journal Title
Clinical Biochemistry
Volume: 44
Pages: 669-674
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