2011 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病セルフマネジメント支援に関する学生教育プログラムの開発
Project/Area Number |
23593121
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
井瀧 千恵子 弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (00285008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山辺 英彰 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (50125465)
冨澤 登志子 弘前大学, 保健学研究科, 講師 (70333705)
田上 恭子 弘前大学, 教育学部, 准教授 (80361004)
漆坂 真弓 弘前大学, 保健学研究科, 講師 (70326304)
北島 麻衣子 弘前大学, 保健学研究科, 助手 (70455731)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 生活習慣病 / 教育プログラム / eラーニング |
Research Abstract |
本研究の目的は、4年制の看護学生を対象にして、糖尿病患者の運動を中心とするセルフマネジメント支援を学習するために、患者とのインタラクティブな経験を含む参加型学習と基礎知識と様々な事例への対応を含むeラーニング学習システムから成る教育プログラムの開発および効果の検証である。平成23年度は1.教育プログラムの開発と実践 2.教育効果に関する質問紙およびインタビューの実施を計画し、下記の通り実施した。 1.について:教育プログラムとしては(1)セルフマネジメントとリスクマネジメントに関する講義の実施 (2)「糖尿病患者の複合的健康支援プログラム(健康教室)」への参加であった。(1)の講義は「慢性疾患のセルフマネジメントと理論について」「身体計測方法」など5種類の学内講義と1種類の講習会で構成し、プログラム開始時に年間スケジュールを渡す、講義の複数回開催等、参加者の受講の機会を複数回設けるように実施した。(2)と連動し、健康教室参加時に講義内容を生かして、健康運動指導士のもと健康教室で糖尿病患者に対しストレッチを実施するなど関連したかかわりができるようにした。計画した教育プログラムを1年間実施し、研究者間で意見交換した結果、本プログラムの目標に対する必要事項は網羅されていると考えられた。 2.について:23年度末に参加した学生に質問紙調査を、教育プログラムを終了した4年生にはインタビューも実施した。質問紙調査は、糖尿病患者のイメージや学習の自己効力感などをプログラム開始時と年度末に調査した。いずれのデータも現在解析中である。 また、eラーニング学習システムの構築に向けて、研究分担者がeラーニングに関する研修を受けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度に本教育プログラムに登録した学生数は38名であった。そのうち、4年生11名がプログラムを終了した。教育プログラムに掲げた講義は全員が受講できた。予定していた講習会参加については、平成23年度は東日本大震災の影響で平成22年度までと開催状況が異なり、開催回数が減少したことにより、本プログラム参加の学生が受講できる回数も限られ、4年生に対してはその点は別途対応する形となった。 教育プログラムの評価、教育効果についての調査は実施しているが、年度内にデータ分析ができていない。 上記の理由により、本研究については「おおむね順調」という評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度は教育プログラムの中の講習会参加の機会が少なかったため予定していた受講料の支払いが少なかった。平成24年度は年度当初から講習会の情報を定期的に確認し、プログラム参加者に情報提供し、講習会に参加してもらうよう働きかける。また、情報収集のための旅費として算出したが、研究分担者の研修会に参加する機会が少なかったため、予算を次年度に使用することになった。今年度は研究者の情報収集(研修参加)も積極的に進め、教育プログラムやeラーニングの構築に結び付けていく予定である。 他の講義については、講義担当者と年度当初に年間計画を立て、プログラム参加者への説明会開催時に年間スケジュールを提示し、学生が参加しやすい環境を整える。 教育プログラムの評価、教育効果についてのデータ収集は年度末に実施されるため、次年度も当該年度のデータ分析は日程的に難しい。まずは前年度のデータを今年度早々に分析し、学会発表、論文作成を積極的に行っていく予定で計画を進めている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.教育プログラムの実践:23年度と同様に教育プログラムの実施を継続する。2.教育効果に関する質問紙およびインタビューの実施:23年度と同様に糖尿病患者のイメージや学習の自己効力感などを質問紙調査し、プログラムを終了する4年生に対してインタビューを実施する。これまではプログラムに参加した学生の質問紙調査を予定していたが、プログラム参加者と非参加者の糖尿病患者のイメージなどに違いがあるかの比較検討を追加して行うため、プログラム非参加学生の質問紙調査を計画・実施する。データが2年分となるため、分析方法の視点を見直しながら分析を進めていく。3.eラーニングの作成:Moodleを使用したLearning Managed Systemの内容を作成する。運動指導およびリスク管理に必要な知識、確認テストおよび事例検討問題を課し、受講者に確認させる。
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