2012 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病セルフマネジメント支援に関する学生教育プログラムの開発
Project/Area Number |
23593121
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
井瀧 千恵子 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (00285008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山辺 英彰 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (50125465)
冨澤 登志子 弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (70333705)
田上 恭子 弘前大学, 教育学部, 准教授 (80361004)
漆坂 真弓 弘前大学, 保健学研究科, 講師 (70326304)
北島 麻衣子 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (70455731)
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Keywords | 生活習慣病 / 教育プログラム / eラーニング |
Research Abstract |
本研究では、4年制の看護学生を対象にして、糖尿病患者の運動を中心とするセルフマネジメント支援を学習するための、患者とのインタラクティブな経験を含む参加型学習と基礎知識と様々な事例への対応を含むeラーニング学習システムから成る教育プログラム開発および効果の検証を目的とする。 平成24年度はセルフマネジメント支援に関する教育プログラムの実践とeラーニング学習システムの開発を実施する予定であった。セルフマネジメント支援に関する教育プログラムの実践においては、毎月1回開催される糖尿病患者の運動を中心とする健康教室において、身体計測、歩数計の管理を行い、看護教員とともに健康上の問題についての健康相談を行った。教育プログラムでは、学生が主体となって運動時のリスクとして熱中症に関するミニ講義を行ったり、健康教室でのストレッチ運動の指導を行うなど、実践面を強化した。また、公開講座や地域のウォーキング大会に参加する際には、事前にリスクマネジメントの講義を受け、市街地から離れた場所でのウォーキングのリスクマネジメントを行った。 eラーニング学習システムの開発については、教育プログラムで実践してきた内容をプログラムに参加している学生がいつでも確認できるように、運動時のリスクマネジメント、低血糖症状の対応、熱中症予防についてのコンテンツを準備した。平成24年度はeラーニング学習システムの内容の準備期間としているため、実践には至っていない。平成24年度に検討した内容を次年度運用するように準備を整えている。 これらは、現在学生が参加している教育プログラムでの活用のみならず、臨地実習、卒業後の患者指導に役立てることができると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度に本プログラムに登録した学生数は38名であり、そのうち、4年生11名がプログラムを終了した。平成24年度に本プログラムに登録した学生数は、43名であり、そのうち、4年生11名がプログラムを終了し、2年間で合計22名のサポーター認定を行った。卒業生を輩出しても本プログラム登録者が減らずにいることは、生活習慣病を抱えながら地域で生活している人々に興味・関心を持っている学生がコンスタントにいると言える。 教育プログラムの評価、教育効果についての調査結果をまとめ分析し、部分的に学会発表ができている。平成24年度の新しい試みとして、講義の一環である運動コースのマップ作成を行ったが、地域と共同し印刷したマップを観光案内とともに配付するなど、地域貢献に役立てた。一方で、eラーニングはコンテンツ作成段階の状況にある。準備は整っているため、次年度の運用は可能である。 上記の理由により、本研究については「おおむね順調」という評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度の教育プログラムの中の講習会参加については、サポーター認定要件が整っている4年生を中心にすすめた。今年度は本研究の最終年度でもあるため、4年生に限らず年度当初から認定要件が整っている学生から順に講習会参加をすすめていく。 今年度が最終年度であるため、講習会以外の講義については複数回行い、現在サポーターとして登録している学生が講義を受講する機会を複数回作り、認定できるように工夫する。 毎年国際学会での発表を行っているが、今年度も可能な限り積極的に学会発表を行っていく。さらに、論文作成とeラーニングの整備を十分に行い、本研究の成果を評価できるように取り組む。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.教育プログラムの実践:23,24年度同様に教育プログラムの実施を継続する(講習会参加費)。 2.教育効果に関する質問紙およびインタビュー実施:23,24年度同様に糖尿病患者のイメージや学習の自己効力感などを質問し調査し、プログラムを終了する4年生に対してインタビューを実施する。可能な限り成果を学会発表する(成果発表のための旅費)。 3.eラーニングの作成・実施・評価:Moodleを使用したLearning Managed Systemの内容については24年度までに検討しているため、実用化する(運動指導、運動時のリスク管理に必要な知識、確認テスト、事例検討課題など)。Moodleに加えスマートフォースを利用したeラーニングも検討を加えていく(謝金等)。 4.プログラムを終了した学生に自由記載してもらったアンケート結果をテキストマイニング等で分析を行う(分析ソフトの購入)
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