2011 Fiscal Year Research-status Report
看護学生の禁煙支援力育成のための教育プログラムの構築
Project/Area Number |
23593125
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
上原 佳子 福井大学, 医学部, 准教授 (50297404)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 智子 福井大学, 医学部, 教授 (60303369)
石崎 武志 福井大学, 医学部, 教授 (80151364)
佐々木 百恵 福井大学, 医学部, 助教 (00422668)
北野 華奈恵 福井大学, 医学部, 助教 (60509298)
礪波 利圭 福井大学, 医学部, 助教 (10554545)
淺川 久美子 福井大学, 医学部, 兼任教員 (10614430)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
|
Keywords | 禁煙支援 / 看護学生 / 健康教育 / 喫煙防止 |
Research Abstract |
本研究は、看護学生の禁煙支援力の関連要因および禁煙支援に必要な知識・技術・態度を明らかにして看護学生の禁煙支援力育成のための教育プログラムを構築することを目的としている。 平成23年度は、当初の予定では、看護学生の禁煙支援力の評価方法と関連要因の明確化を目的としていたが、その後の検討により効率的にデータ収集を行うために、看護学生の禁煙支援力の経年的変化の明確化のための初年次のデータ収集を同時に行うこととした。また、禁煙外来受診者のその後の禁煙状況の追跡調査を行い、禁煙外来受診者が必要としている禁煙支援について検討した。なお、上記の二調査の実施にあたり福井大学医学部倫理審査委員会の承認を得た。<看護学生の禁煙支援力の経年的変化と関連要因の明確化>看護系大学の新入生を対象に、現在の喫煙行動、将来の自己の喫煙の予測、禁煙支援力、加濃式社会的ニコチン依存度、看護実践に対する自己効力感、共感経験に関する無記名自記式質問紙調査を留置法にて行った。次年度以降、毎年4月に縦断的調査を行い、それらの4年間での変化と関連について明らかにしていく予定である。<禁煙外来受診後の禁煙状況>:A病院の禁煙外来を過去4年間に受診した患者84名を対象に、無記名自記式質問紙調査を郵送法にて行った(有効回答率:39%)。その結果、禁煙外来で規定されているスケジュール5回を全て通院することが禁煙継続率をあげる一つの要因と考えられ、通院を継続する働きかけが必要と考えられた。再喫煙は受診終了後3か月目に最も多かったことから、その時期にフォローが必要と考えられた。対象者に対して、健康信念モデルをふまえて、喫煙が及ぼす健康被害に関する危機感を感じられるよう、また禁煙のメリットを理解し行動変容に繋がるような指導が必要であると考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、看護学生の禁煙支援力の関連要因および禁煙支援に必要な知識・技術・態度を明らかにして、看護学生の禁煙支援力育成のための教育プログラムを構築することを目的に、当初は以下の4段階にて実施することを計画していた。1.看護学生の禁煙支援力の評価方法と関連要因の明確化(PhaseI)2.看護学生の禁煙支援力の経年的変化の明確化(PhaseII)3.禁煙支援に必要な知識・技術・態度の教育方法の検討(PhaseIII)4.看護学生の禁煙支援力育成のための教育プログラムの構築(PhaseIV) その後の検討の結果、調査を効率的に行うため、PhaseIとPhaseIIは同時調査において検討することとし、平成23年度に実施した。4年間、縦断的に調査を行うため、アンケートは無記名でかつIDは継続できるID管理が必要となったため、対象者数は予定よりも少なくなったものの、それ以外は予定通り行えた。また、PhaseIIIに関連して、禁煙外来受診者のその後の禁煙状況の追跡調査を行い、禁煙外来受診者が必要としている禁煙支援について検討できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
看護学生の禁煙支援力の経年的変化と関連要因の明確化のために、看護系大学を対象に、現在の喫煙行動、将来の自己の喫煙の予測、禁煙支援力、加濃式社会的ニコチン依存度、看護実践に対する自己効力感、共感経験に関する無記名自記式質問紙調査を、毎年4月に縦断的に行い、それらの4年間での変化と関連について明らかにしていく。また、毎年、新入生を対象に加えていき、データを蓄積する。 禁煙支援に必要な知識・技術・態度の教育方法の検討のため、文献検討を行い、必要に応じて禁煙支援を行っている医療従事者への調査を実施する。 上記2つの結果から、看護学生の禁煙支援力育成のための教育プログラムについて検討する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費として、質問紙作成に必要な用紙や封筒、インクトナーカートリッジ、質問紙の整理に使用するファイル各種、データの管理に使用するUSB等の購入に使用する。 旅費として、禁煙支援に関する情報収集のための病院見学や学術集会参加の交通費・宿泊費として使用する。 人件費・謝金として、質問紙作成やデータ入力等の調査補助者への謝金に使用する。なお、平成23年度の残額はこの謝金として充てる。 その他、学術集会参加費、通信費等に使用する。
|