2011 Fiscal Year Research-status Report
看護学生の睡眠・体温リズムと健康指標との関連及び教育的アプローチに関する研究
Project/Area Number |
23593137
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
上田 雪子 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30593305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 雅恵 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80280212)
留畑 寿美江 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40360995)
野垣 宏 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10218290)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 睡眠-覚醒リズム / 体温リズム / 健康指標 |
Research Abstract |
本研究の本年度の目的は,睡眠リズムを客観的に把握し,生理学的検討をすることであった。同意の得られた看護学生20名を対象に,睡眠の客観的な指標として生活習慣記録機ライフコーダGS,主観的指標として0SA睡眠調査票(MS版)を用い連続する21日間の睡眠・覚醒を判定した。併せて,体温測定を行った。また,睡眠生活,不安(STAI日本語版),気分(日本語版POMS),蓄積疲労(CFSI)を把握した。その結果,平均総睡眠時間は5時間14分(SD=45min),平日の平均総睡眠時間は5時間9分(SD=48min),週末の平均総睡眠時間は5時間26分(SD=57min)であり,総睡眠時間が6時間未満の短時間睡眠者の割合は80%であった。平日の平均就床時刻は05:13(SD=286min),平均起床時刻は07:50(SD=51min),平均睡眠効率は76.23%(SD=7.22%)であり,週末の平均就床時刻は05:15(SD=342min),平均就床時刻は07:57(SD=57min),平均睡眠効率は76.71%(SD=10.04%)であった。平均睡眠潜時は17分(SD=9min)であり,平均睡眠潜時が10分以下の熟眠傾向の者は25%,平均睡眠潜時が30分を超える不眠傾向の者は15%であった。平日の平均睡眠潜時は15分(SD=10min),平日の平均中途覚醒回数は8回(SD=3回)であり,週末の平均睡眠潜時は20分(SD=15min),平均中途覚醒回数は8回(SD=4回)であった。平日と週末の平均就床時刻,平均起床時刻,平均睡眠効率,平均睡眠潜時,平均中途覚醒回数に有意差は認めなかった。以上,本研究の対象者は短時間睡眠者の割合が高いこと,また平均睡眠潜時が長く,中途覚醒回数も多く,入眠困難を感じる傾向にあることが指摘された。体温リズム及び健康指標との関連については現在分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は,睡眠リズムを客観的に把握し,生理学的検討することを目的として,同意の得られた看護学生20名を対象に,睡眠の客観的な指標として生活習慣記録機ライフコーダGS,主観的指標として0SA睡眠調査票(MS版)を用い連続する21日間の睡眠・覚醒を判定した。併せて,体温測定を行った。また,睡眠生活,不安(STAI日本語版),気分(日本語版POMS),蓄積疲労(CFSI)を把握した。しかし,体温リズム及び健康指標との関連については現在分析中であり,看護実習前の調査結果をまとめることができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は,同一集団の20名を対象に,看護実習期間中における睡眠の客観的な指標として生活習慣記録機ライフコーダGS,主観的指標として0SA睡眠調査票(MS版)を用い連続する21日間の睡眠・覚醒,体温測定,睡眠生活,不安(STAI日本語版),気分(日本語版POMS),蓄積疲労(CFSI)を調査中である。今後は看護実習前と後の比較をしていく。この調査結果から看護実習中の睡眠リズム・体温リズムと健康指標との関連を明らかにする。分析結果に基づき、平成24年10月頃には,看護3年次生20名を対象に,看護実習前の調査を行い、看護実習中の介入方法を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年4月から6月(3週間の老年看護学実習の期間中)に看護4年次生20名及び10月頃に、看護3年次生20名を対象として調査研究を行う予定である。平成23年度から平成24年度に234,050円繰越金が生じた。その理由は、研究対象者を50名予定していたが、20名であったこと、また、体温計の1本の単価が安価であったことによって、謝金及び消耗品費の残金が生じた。この繰越金234,050円は、研究対象者への謝金として使用する予定である。他、アンケート処理のための人件費,ライフコーダGSのボタン電池及び印刷用紙の購入費用に当てる。また,研究成果を学会発表するための費用が必要となる。
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