2014 Fiscal Year Annual Research Report
精神科看護者が必要な看護実践能力の解明とリフレクションによる生涯学習モデルの開発
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23593138
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Research Institution | Hokkaido Bunkyo University |
Principal Investigator |
井上 仁美(小野坂仁美) 北海道文教大学, 人間科学部, 講師 (70284403)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 看護管理 / 看護中間管理職 / コンピテンシー / ふり返り |
Outline of Annual Research Achievements |
[目的]看護中間管理職(以下、管理職とする)の能力概念のひとつである「コンピテンシー」すなわち高い成果を実現できる、一貫性をもって示される行動や思考の方法(根源的特性)を明らかにした上で管理職の行動や思考の方法と、「ふり返り」行為がどのように関連しているのかを明らかにすることを目的とした。管理職の実践における思考や行動の特性に何があるのかを明らかにすることで人材の選定や教育の方法におけるモデルの一助になると考えられる。 [方法]病床数が200床以上を有する3つの病院に管理者の経験がある看護部長・看護師長 8名に対して行動結果面接法(Behavioral Event Interview、 BEI)を参考にしたインタビューガイドを用いて半構造化面接を実施し質的記述的分析を行った。その結果、、【クライエント重視】【現場重視】【能力開発】【ポジションパワーの活用】【思考する】【ストレスマネジメント】【自己確信】【組織の理解】【自己学習】【看護職の社会的役割の理解】【他部門との協調】の11項目が抽出された。得られた項目にしたがって質問紙(コンピテンシー24項目、ふり返り14項目)を作成し、一般社団法人日本病院会の会員である2368病院のうち、200床以上を有する病院を対象に無作為に700病院を抽出し、看護部門長宛に依頼書を郵送し調査に同意のあった病院に対して質問紙を郵送した。回収は個人が質問師を郵送することとした。 [結果]178病院から同意があり2346部を発送した結果、862部の返信があり、そのうち有効な回答は788部(33.3%)であった。得られた回答は多変量解析(統計ソフト:SPSS22)を用いて分析し全体としてコンピテンシーとふり返りには相関がみられた。特に【クライエント重視】【能力開発】には強い相関がみられることが示唆された。
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