2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23593140
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
新地 浩一 佐賀大学, 医学部, 教授 (30404164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅崎 節子 純真学園大学, 保健医療学部, 講師 (10588784)
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Keywords | 災害看護 / 看護教育 / トリアージ / DMAT |
Research Abstract |
平成25年度は、START式トリアージ教育導入による効果および患者の航空搬送研修を含むDMAT隊員養成研修をモデルとした実践的な災害看護実習に関する教育上の成果を検討し、今後の災害看護教育の向上を図った。 対象者および調査期間:2012年~2013年に災害看護論を選択した看護学科4年生115名をSTART式トリアージ教育の効果判定の対象とした。また、2012年~2013年に実施した統合実習(災害看護コース)を選択した看護学科4年生12名を実践的な災害看護教育の効果判定の対象とした。 分析方法は、1)START式トリアージ教育の前後に、模擬患者30症例における学生のトリアージの正解率について、Wilcoxon符号付順位和検定を用いて、START式トリアージ教育の前後での比較を行った。2)統合実習(災害看護コース)の教育効果では、実習での学生の学びや気づきに関する記述に関して、内容分析にて質的分析を実施した。 研究結果は、 1.START式トリアージ教育による効果 :30症例の正解率(%)(正答数)の平均値±SD値は、講義前 70.0±17.7(21.0±5.3)、講義後 94.0±6.7(28.2±2.0)と24.0ポイント上昇していた(p<0.001)。2.災害看護実習での学生の学びや気づきについて:実際に航空機による患者搬送やDMAT隊員養成研修をモデルとした実践的な実習を体験したからこそ得られた知識や技術は多く、この実習を通して、災害看護の全体像をイメージとして捉えることが出来ていた。実践的な災害看護教育の意義は、大学での教育と災害現場での乖離を出来る限り少なくすることにある。また、様々な災害現場の状況に見合った看護支援をしていくための知識と技術を身に付けることが必要である。これらの教育により、学生の災害医療活動に対するモチベーションの向上につながった。
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Research Products
(11 results)