2012 Fiscal Year Research-status Report
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23593148
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
佐藤 ゆか(大須賀ゆか) 宮城大学, 看護学部, 准教授 (70363736)
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Keywords | なし |
Research Abstract |
感染管理の専門的教育を受けた看護職が不在の病院において、看護職者への感染防止院内教育の現状、感染管理担当看護師が感染防止院内教育プログラムを展開する上で担っている役割と遂行状況、役割を遂行する上での困難感、および必要な支援内容をあきかにすることを目的に、中小規模病院に勤務する感染管理担当看護師6名を対象に半構造的面接法による調査を実施した。 対象者の看護師経験年数は平均26年(範囲11~40年)、感染管理担当看護師としての経験年数は平均6.7年(4~9年)であった。対象者の職位は、主任(副看護師長)、看護師長、看護部長であった。対象者は、全員、他の業務と兼任で感染管理を担っており、その活動時間は、全業務の1割未満~3割程度あった。看護職を対象とした院内教育は、5病院で1年に1~2回集合教育として実施されていた。研修内容は、手指衛生や標準予防策、感染経路別予防策、季節性の感染症対策が大半を占め、教育方法は講義と演習が取り入れられていた。 感染管理担当者看護師が院内教育を展開するうえで抱いている困難館として【スタッグの感染対策への関心の低さと意識の違い】、【リンクナースの関心の低さと意識の違い】、【感染対策に関わる人材の理解や協力不足】、【院内研修に必要な最新情報の入手困難】、【自施設に適用できない外部の研修内容の導入】、【スタッフの研修会への関心の低さ】、【研修担当者の力不足による不確かな研修計画と実施】、【研修内容が実施・定着されないこと】の8カテゴリーと24のサブカテゴリーが抽出された。院内教育を展開する上で支援を受けたいと思うこととして、困難感と関連する7つのカテゴリーと12のサブカテゴリーが抽出された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
東日本大震災による被害より、被災地への配慮のため平成23年度は、予定していた調査を見合わせたため、研究の実施状況が遅れている。また、教育プログラムを構築していくためには、院内教育に関する詳細な現状把握が必要であり、現在、その現状については一部把握するところまで、達成できている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、平成24年度の研究成果を基に、質問紙を作成し、東北6県の病院に勤務する感染管理担当看護師を対象に、感染防止に関する院内教育の現状と担っている役割、院内教育を展開していくうえで抱いている困難館と必要な支援内容、スタッフの手指衛生・標準予防策の実施状況について調査する。調査結果と文献検討の結果をふまえ、教育プログラムを開発する。さらに開発した教育プログラムを中小規模病院に導入するためのプログラムを開発する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は、主に質問紙調査にかかる諸費用と、教育プログラムの作成するための機材(ビデオ)や教材作成に必要な物品の購入、人件費等に研究費を使用する。質問紙のデータ入力と整理に関して謝金が発生する。また、学会発表の諸経費に研究費を使用する。
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Research Products
(1 results)