2013 Fiscal Year Annual Research Report
正統的周辺参加論による新人看護師の看護実践における学習プロセスに関する研究
Project/Area Number |
23593199
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
梶谷 佳子 京都橘大学, 看護学部, 准教授 (40224406)
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Keywords | 新人看護師 / 学習プロセス / 正統的周辺参加論 |
Research Abstract |
本研究目的は,新人看護師の語りから学びのプロセスを明らかにすることである. 調査対象は経験2年目の臨床看護師10名である.データ収集期間は2013年8月から11月である.調査方法は約1時間の半構成的面接法である. 結果として,新人看護師の学びの上での困難な体験は6つのカテゴリに分類された.【先輩からのネガティブなストローク】【業務上の暗黙のルール】【インシデントによる自責】【タイムプレッシャー】【先輩からの一方的な指導】であった.その中で,新人看護師を支える要因8つが見出された.【ロールモデルからの学び】【理想とする看護実践の実現】【病棟における役立ち感】【患者からの肯定的応答】【病棟内の良好な人間関係】【同士としての同期】【気にかけてくれる先輩の存在】【自立の実感】であった. 考察として,新人看護師がその力量を発揮し成長するためには,新人看護師を取り巻く人的環境が果たすべき役割が大きい.先輩看護師から承認され,患者や他者からの肯定的な反応は,新人看護師が自らを振り返り,病棟の一員となって行く過程において必要不可欠である.特に先輩看護師のケアリングマインドを伴った新人看護師への関わりの必要が示唆された.また,看護師の他者教育の力量形成の必要性も示唆された.
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