• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Research-status Report

非急性期施設における創傷ケア

Research Project

Project/Area Number 23593207
Research InstitutionSanyo Gakuen University

Principal Investigator

林 由佳  山陽学園大学, 看護学部, 准教授 (20553978)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 千田 好子  山陽学園大学, 看護学部, 教授 (10216559)
齋藤 信也  岡山大学, 保健学研究科, 教授 (10335599)
Keywords国際情報交換
Research Abstract

創傷部の感染状況の確認を行い、創傷ケアマニュアルの評価の指標を細菌学的な試料と合わせて訪問調査。A県内の訪問看護ステーションのうち研究協力の得られた4施設を対象とし、観察を行った。同時に創傷から検体を採取(同一対象患者から複数箇所)し、細菌学的検査を実施。検出された細菌は、さまざまであり、協力依頼できた訪問看護ステーションは4か所対象人数は10名。
出された細菌と、創の肉眼的所見、熱感、臭い等との関連性を分析し、非看護職でも把握可能な創の状態と細菌学的検査の情報を総合した。
得られた結果をもとに、非急性期施設でよく見られる創傷である表皮剥離部、気管切開部、PEG挿入部、褥瘡のアセスメントツールα版を作成し、施設での使用状況をもとに改定し、協力の得られた訪問看護ステーションに配布し、創傷の状態の観察を依頼した。
創傷のアセスメント結果と細菌学的検査の結果とを照らし合わせると、胃瘻、褥瘡、気管切開部位から、ESBL、メチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌などの耐性菌が検出し、それらの菌が検出した部位は、発赤、腫脹が見られるが、全身状態に影響することはなかった。しかし、必ず、2~3種類の菌の検出があった。また、一見すると発赤や腫脹、浸出液のない気管切開部や胃瘻、褥瘡であっても菌の検出があった。また褥瘡が治癒した場合においては、菌の検出はなかった。
このことは、損傷皮膚においては、炎症反応の程度にかかわらず、感染創あることを示すことが明らかとなった。
また、急性期病院での手術創感染SSIの原因の菌の調査(2011)によると、腸球菌(14.1%)が最も多く、緑膿菌(9.3%)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)(7.8%)であった。在宅療養者の創傷部からは腸球菌の検出はなかったが、緑膿菌やMRSAは検出されており、同等の感染対策の必要性を示唆する結果となった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

1年目に全国の訪問看護ステーションや老人保健施設など非急性期施設における創傷ケアの実態調査を行った。その結果から、看護職やヘルパーなどの介護職者、また家族の創傷ケアの実態が明らかになった。そこで計画していた創傷アセスメントツールを作成し、使用開始。並行して細菌学的調査を行ったが試料が十分数とならず、また褥瘡、気管切開部、胃瘻など創傷が多岐にわたったため、細菌の存在自体は確認できたが、最近の種類や傾向には至ったいない。創傷アセスメントと創傷の感染状態については、いくつかの指標を得たが、創傷の回復のアウトカム評価を見出すには、創傷感染対策の十分な検討が必要と考える。

Strategy for Future Research Activity

1年目のH23年度の全国調査結果から、クリティカルコロナイゼーションの概念を知らずに抗菌剤の投与などを主治医に提案し、創傷が回復したことが、訪問看護ステーションおよび老人保健施設ともに21%の施設にあった。そこで、現在実施されている創傷ケアのスタンダードを明らかにするために、創傷ケアの具体的実施方法を全国調査する。また、創傷の細菌学的結果から耐性菌などの検出があったことから、創傷ケア時の感染対策の状況も調査する。
また、非急性期施設における創傷アセスメントツールを使用した県内訪問看護ステーションからのフィードバックを行う。全国調査とフィードバック情報をもとに、創傷ケア・創傷感染対策マニュアルを作成する。そして、県内訪問看護ステーション、老人保健施設に配布し、その適用・評価を行う。 以上、得られた結果をとりまとめ、成果の発表を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

創傷ケア及び創傷感染対策の具体的実施方法の全国調査(訪問看護ステーション3700、老健施設3800)
創傷ケア・創傷感染対策マニュアル及び創傷アセスメントツールを作成し、県内訪問看護ステーション、老健施設に配布し、適用・評価の調査。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 訪問看護ステーションにおける創傷ケアに関する看護職と介護職・家族との連携2012

    • Author(s)
      林 由佳
    • Organizer
      第32回日本看護科学学会学術集会
    • Place of Presentation
      東京都
    • Year and Date
      20121130-20121201
  • [Presentation] 医療型介護施設における創傷ケアに関する看護職と介護職との連携2012

    • Author(s)
      林 由佳
    • Organizer
      第38回日本看護研究学会学術集会
    • Place of Presentation
      沖縄県
    • Year and Date
      20120707-20120708

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi