2013 Fiscal Year Research-status Report
がん化学療法における口内炎予防のための唾液分泌促進効果に関する介入研究
Project/Area Number |
23593210
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
吉川 千鶴子 福岡大学, 医学部, 准教授 (60461539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 賀津子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (40469383)
原田 広枝 福岡大学, 医学部, 教授 (60380383)
中嶋 恵美子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (30461536)
須崎 しのぶ 福岡大学, 医学部, 助手 (20469381)
山下 千波 福岡大学, 医学部, 助手 (30469382)
緒方 憲太郎 福岡大学, 薬学部, 講師 (60509636)
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Keywords | がん化学療法 / 口内炎予防 / 唾液分泌促進 / 介入 |
Research Abstract |
本研究は、がん化学療法を受ける患者を対象として、唾液分泌を促す口腔ケア介入を行って評価することを目的としている。平成23~24年度はセビメリン塩酸塩水和物を使った含嗽液の逐次比較試験を30例行った。口内炎の発症はMcNemar検定で有意な差は確認できなかった。しかし、口腔水分率はセビメリン群が有意に高い、口腔アセスメント評価(点数が高いほど口腔粘膜障害が強い)はコントロール群が有意に高いという結果であった。平成25年度は、健康な成人男女20例を対象に、8020推進財団が推奨する機能的口腔ケア(口腔体操・唾液腺マッサージ)の唾液分泌促進効果を検証する基礎実験を行った。唾液の酸化還元電位の変化と口腔水分率で評価し、機能的口腔ケアは唾液の還元力を高めること、および口腔水分率を高めることが確認できた。この結果をもとに、口腔体操・唾液腺マッサージの機能的口腔ケアプログラムを作成中である。 基礎実験と併行して、がん化学療法を受けている入院患者42名を対象に、器質的口腔ケア(歯ブラシの選択、歯ブラシの管理、ブラッシング方法、舌のクリーニング方法、洗口方法)のケア介入と口腔内の観察、聞き取り調査を行った。レジメン毎の口腔粘膜障害の特徴や口腔ケアにおける困り事などの情報を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度の予定は、①健康な人を対象とした基礎実験(機能的口腔ケア前後の唾液の酸化還元電位測定と口腔水分率測定)により唾液分泌への影響を評価する。②①の結果をもとに口腔体操・唾液腺マッサージの刺激の程度や方法を決定し、機能的口腔ケアプログラムを作成することであった。しかし、唾液の酸化還元電位測定機器の不具合でメンテナンスに時間を要し基礎実験の時期が遅れた。結果、機能的口腔ケアプログラムの作成から口内炎予防口腔ケアプログラム試案作成に進めなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
1.基礎実験と器質的口腔ケア介入および聞き取り調査の結果を基に口内炎予防口腔ケアプログラムの試案を作成する。 2.口内炎予防口腔ケアプログラムに基づいてケア介入を行う。 3.1.2.より、がん化学療法を受ける患者の唾液分泌促進が口内炎予防に有効であるかを検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究分担者の異動や退職による旅費の削減、基礎実験の遅れによる実験補助要員の人件費削減、実験用具の不具合で2台購入予定を1台にしたことで繰越金が生じた。 口腔ケア用品の購入、実験用具の購入、学会発表の旅費(日本口腔ケア学会、日本がん看護学会)研究補助要員の人件費、PC周辺機器の購入に使用する。
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Research Products
(1 results)