2013 Fiscal Year Annual Research Report
実習教育力の向上を目ざした大学教員と看護師の相互啓発教育モデルの開発
Project/Area Number |
23593212
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
高橋 博美 共立女子大学, 看護学部, 教授 (50154852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥園 夏美 福岡大学, 医学部, 助手 (50469384)
松永 明子 福岡大学, 医学部, 助手 (20571318)
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Keywords | 看護学実習 / アクション・リサーチ / 教育モデル |
Research Abstract |
本研究は、アクション・リサーチにより看護学生の実習教育に関わる大学教員と臨床看護師の両者の臨地における教育力、ならびに協働力を向上させることを目ざした相互啓発の教育モデルを開発することを目的としている。 25年度は前年度までに収集したデータを全体的に見直し、研究対象の大学教員と臨床看護師の実習教育に関する特徴と課題について検討した。また、2年に亘り行った看護学生への質問紙調査の分析から浮かび上がった臨床看護師の実習指導におけるケアリング・マインドについて考察を深めた。これらの結果を総合し、「A大学・A大学病院における相互啓発をコンセプトにした実習教育」の仮のモデル案を整理した。 研究成果として前年度のデータ分析を基に、1.新任教員の実習指導上の教育スタンスと協働に関する3年間の変化、2.臨地実習において学生が経験した臨床看護師の指導に対する感情について、第33回日本看護科学学会学術集会に於いて報告した。いずれもテキストマイニング(Text Mining Studio 4.0.1)を使用し、分析した。 研究期間全体を通じた調査・分析から、実習教育に関わっている大学教員と臨床看護師はそれぞれにおいては教育への意識が高く、熱意を持ち真摯な姿勢で指導に臨んでいることが判明した。しかし、指導を受ける学生の中には臨床指導者の表情や言動に対しネガティブな感情を経験している者がかなりの割合で存在していた。また教員は、病棟管理者や指導者との関係構築に気を遣い、率直で十分なコミュニケーションに困難さを感じていた。両者が協働し、教育力を向上するためには相互理解の促進と連携強化に向けた具体的な方略が不可欠であることが示唆された。
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