2012 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病患者のパターンマネジメント援助指針と支援ツールの開発
Project/Area Number |
23593228
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清水 安子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50252705)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬戸 奈津子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60512069)
正木 治恵 千葉大学, 看護学研究科, 教授 (90190339)
内海 香子 獨協医科大学, 看護学部, 教授 (90261362)
|
Keywords | パターンマネジメント / 糖尿病 / 看護 |
Research Abstract |
現在行われている血糖パターンマネジメントに関する看護実践の実態を把握することを目的に血糖パターンマネジメントに関する看護実践に関する自記質問紙を糖尿病看護認定看護師303名に郵送し、返送のあった148名を対象に分析した。回収率は48.8%、無回答であった1部を除き147部を有効回答とした。回答者の年齢は42±6.7歳で、糖尿病看護認定看護師としての経験年数は平均3.4±2.7年であった。糖尿病看護認定看護師が実践の中で着目している血糖値の変化、その変化の要因、その変化に影響する地域特性についての自由記載を質的帰納的に分析を行った。 その結果、着目する血糖の変化は【一時点の低血糖・血糖の低値・高値】【連続した血糖の変化】【身体状況に伴う血糖の変化】【血糖の年・月・週サイクルパターン】【治療に伴う血糖の変化】【記録だけに頼らない推測】のカテゴリーに分類できた。これらの変化の要因は、【インスリン注射や内服の方法に関する要因】【SMBGに関する要因】【食事に関する要因】【活動・運動に関する要因】【身体状態や糖尿病以外の治療に関する要因】【生活状況に関する要因】【精神面の要因】のカテゴリーに分類できた。さらに地域特性の視点として【年齢・家族構成の特性】【立地環境】【気候】【食文化】【コミュニティーの特性】【産業特性】のカテゴリーに分類できた。 これらの結果は、複雑な要因が絡み合って変化する血糖値を患者とともに分析し、その患者にあった自己管理方法を見つけていくうえで、重要な視点を示していると言える。今後は、これらの結果を踏まえて、パターンマネジメントの援助指針明確化と支援ツールの開発を専門家会議を開催して行い、実証研究に繋げる予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
看護師へのインタビューを平成24年度に実施予定であったが、質問紙で対象看護師が自由記載に実態を具体的に示す豊富なデータを記載してくれていたので、その分析に時間をかけたため実施できなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
質問紙調査の結果が予想以上に示唆に富んだ内容を得ることが出来たので、それをもとに、看護援助指針と支援ツール案を作成したうえで、看護師へのグループインタビュー、専門家会議を通して、看護援助指針と支援ツールを修正する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
4~5月 援助指針と支援ツール案の作成 6~10月 看護師へのグループインタビュー 11月~1月 専門家会議の開催し、援助指針と支援ツールを完成させる 12月International Diabetes Federation conference(オーストラリア)で研究成果を発表する。 2月 援助指針と支援ツールを活用した介入研究計画を立案し、倫理審査に申請する。
|