2015 Fiscal Year Annual Research Report
外来がん化学療法を受ける患者を支援するための外来チーム医療システムの構築
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23593240
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Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
鳴井 ひろみ 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (10237620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平 典子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (50113816)
本間 ともみ 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (90315549)
伝法谷 明子 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (10553315)
瓜田 学 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (50588580) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | 外来がん化学療法 / がん看護 / チーム医療 / 協働 / 外来看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】外来がん化学療法を受ける患者を支援するための外来チーム医療システムを適用し、支援を実施・評価し、患者に対する外来チーム医療システムのあり方を検討する。 【方法】1.対象者:A県のがん診療連携拠点病院において、外来がん化学療法を受けている患者。2.システムの内容:1)患者を中心としたチーム医療への継続的な参加を促すセルフケアアプローチ(退院支援アセスメントに基づくチームの情報共有、チームによる退院時オリエンテーションの実施、サポートプログラムの実施)、2)情報共有システムを用いた効果的なチームカンファレンスの運用、3)コーディネータ(看護師)によるチームメンバー間の協同・連携の強化。3.システムの評価:退院前とサポートプログラム終了後1か月後の計2回、面接調査および質問紙調査(日本版POMS短縮版、がん薬物療法におけるQOL調査票、システムの内容や運営方法に関する質問紙調査)を実施する。 【結果】対象者は、1施設5名(男性3名、女性2名、平均年齢62歳)で、診断名は、消化器がん、婦人科がんであった。質問紙調査の結果、日本版POMS短縮版の【緊張-不安】【抑うつ-落込み】【怒り-敵意】【疲労】【混乱】の項目において、適用前に比べて適用後は平均点が低下し、【活気】の項目では平均点が上昇した。また、がん薬物療法におけるQOL調査票のQOL合計得点の平均点も適用後に上昇した。面接調査では、外来におけるチーム医療に対する受け止めについて、適用前は<チーム医療について考えたことがない><医療者間の連携がみえない>等の内容が聞かれたが、適用後は<医療者に相談できることで安心感が生まれる><がんの知識が増えることで気持ちが前向きになれる>等の内容に変化していた。今回作成した外来チーム医療システムは、患者のQOLおよび医療の満足度を高める有用性の高いものであることが示唆された。
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