2015 Fiscal Year Annual Research Report
温存術後に放射線治療を受ける乳がん患者の回復を促進する看護の質評価指標の開発
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23593242
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Research Institution | Gunma Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
小林 万里子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (20433162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二渡 玉江 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (00143206)
中西 陽子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (50258886)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | 乳房温存術 / 放射線治療 / 回復 / 看護の質 / 評価指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
難渋していた乳がん温存術後放射線治療期の看護の質評価指標の作成において,「患者にとって良い結果をもたらすのはどのような看護ケアか」を焦点とし,これまでの3つの研究成果を統合した.看護師特性と患者特性の2側面を反映した看護の質評価指標であるのかを見直し,評価内容と評価方法の考案を試みた. 看護師調査において,乳がん温存術後放射線治療期に「必要と考えられる看護ケア」として挙げた質問65項目について,天井・フロア効果に該当する項目を削除した38項目を評価内容とした.また,「もっとかかわりが必要なケア」と「ケア実施困難な理由」および「看護ケアの課題」から看護ケアを構成し,評価内容を42項目とした.さらに,患者調査からは,【放射線治療移行への戸惑いがある】【相談する快適な環境がない】【乳がん治療の影響で日常生活に制約がある】【今後に対する不安がある】などのカテゴリや「放射線治療開始後から中間時期に支援を強化する」,「年齢や症状,治療経過,治療局面と生活の調整,環境といった患者状況を把握する」などの視点が患者特性として挙がった.これらに対応した看護ケアとして,「放射線治療開始後に患者と話す機会を持つ」「治療中は肯定的な声掛けをする」「終了前に治療終了後の不安を聞く機会を持つ」などを構成し,評価内容26項目を考案した. 評価内容106項目のうち,看護師調査と患者調査の評価内容が重複または意味内容として同じ項目は言い回しを検討して1つとし,全102項目を質評価指標試案とした. 乳がん・放射線治療の専門家である研究者や実践家に対して,評価指標は温存術後放射線治療期にある乳がん患者の看護の質を表す内容か,わかりやすい言い回しかなど,再度,意見聴取を進めている.また,構造,過程,結果指標としての活用可能性について,看護師または患者への調査を洗練して進める.
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