2011 Fiscal Year Research-status Report
ICU看護師の臨床判断能力を育成・開発するためのシミュレーション教育方法開発
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23593243
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
田口 智恵美 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (80555300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 まゆみ 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (10251191)
浅井 美千代 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (20212467)
阿部 恭子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (00400820)
三枝 香代子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (80248864)
白鳥 孝子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (90331389)
広瀬 由美子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (20555297)
川崎 美穂子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (30614507)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | シミュレーション教育 / ICU / 臨床判断 / 看護師 |
Research Abstract |
本研究の目的は、重症度が高く複雑な状況下のICU患者に対する看護師の臨床判断能力を育成するシミュレーション教育方法を開発することである。 すでに「経験の浅いICU看護師が実践上困難や不確かさを感じる状況に関する研究」を実施した。その研究では、経験の浅いICU看護師は【血行動態の不安定さを見極めながらケアを行う】【微妙な体温の変化で状態悪化のリスクがある患者の体温を管理する】【薬剤や水分出納の管理で血行動態の安定化を図る】【生命の維持に関わる機器やライン類を管理しながら患者を看る】【患者の変化を捉えてその緊急性を判断する】【多様で複雑な病態の患者を次々と受け持つ】【状態が悪化している患者やその家族の心情に沿った関わりをする】などの状況で困難や不確かさを感じていることが明らかとなった。これらの結果の考察を行い、現在論文としてまとめているところである。 さらに、シミュレーション教育で使用する上述したような状況のシナリオを作成するための準備を進めた。平成24年3月に、「ICU新人看護師が困難を感じる状況におけるICU熟練看護師の臨床判断に関する研究」について、研究代表者が所属する大学の倫理審査委員会に申請し、研究の実施について承認が得られた。その後、千葉県内の病院に研究協力を依頼し、1施設より内諾が得られた。平成24年3月末日現在、研究協力施設内の倫理審査委員会から研究活動の実施について承諾を得る準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
<達成された内容> (1)経験の浅いICU看護師が実践上困難や不確かさを感じる状況について明らかにし、考察をした。 (2)経験の浅いICU看護師が実践上困難や不確かさを感じる状況におけるICU熟練看護師の臨床判断を明らかにする研究について、研究代表者が所属する大学の倫理審査委員会の承認を得た。 (3)(2)の研究を実施するために、千葉県内の病院から研究協力の内諾を得た。<遅れている内容>(4)平成23年度は、(2)の研究が終了している計画であったが、実際のデータ収集および分析は、平成24年度に実施する予定である。<遅れている理由>(5)経験の浅いICU看護師が実践上困難や不確かさを感じる状況についての考察に時間がかかった。 (6)シミュレーション教育についての情報収集を進めていた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、経験の浅いICU看護師が困難や不確かさを感じる具体的な状況の実際について情報収集し、そのような状況におけるICU熟練看護師の臨床判断を明らかにすることを目的とした研究活動を行う。 その一方で、シミュレーション教育に関する情報を収集して、実施するために必要な知識の蓄積に努め、シミュレーション教育プログラム立案に役立てる。情報は、学会で行われているシミュレーション教育に関するセミナーへの参加、シミュレーション教育に関する文献検討会の実施、先進的なシミュレーション教育を実施している海外のシミュレーションセンターへの研修等により収集することを計画している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
○ICU熟練看護師の看護実践への参与観察と半構造化面接:研究者が施設を行き来するための交通費が必要である。参与観察時は文具類を持参し、白衣とナースシューズを着用する。インタビューを行う際はICレコーダーに録音し、テープおこしを外部に依頼し逐語録を作成する。実施後は、看護師への謝礼をする。○シミュレーション教育に関するセミナーへの参加:セミナー会場までの旅費とセミナーへの参加費が必要である。○シミュレーション教育に関する文献検討会:人数分の文献のコピーとファイリングをする。会場は所属施設で実施するため、会議費は不要。○海外のシミュレーションセンター研修:海外施設との通信費が必要である。研修へ行くための旅費と参加費(または謝礼)が必要である。研修時には、許可を取った上で、ビデオカメラ及びICレコーダーで映像の録画、録音を行う。録音したものはテープおこしを外部に依頼し逐語録を作成する。
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