2012 Fiscal Year Research-status Report
自宅で経口化学療法を続ける患者の服薬の実態解明と安全、確実な服薬支援モデル開発
Project/Area Number |
23593257
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
矢ヶ崎 香 慶應義塾大学, 看護医療学部, 助教 (80459247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 浩子 慶應義塾大学, 看護医療学部, 教授 (60158300)
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Keywords | 経口抗がん剤 / がん看護 / アドヒアランス |
Research Abstract |
本研究の目的は、自宅で経口化学療法薬を服用する患者が安全かつ確実に治療の継続を促すための、服薬支援モデルを開発し、そのモデルの有用性を検証することである。 本年度は、「経口化学療法を受けるがん患者への看護支援の実態と課題」について看護師を対象に調査を行った。この研究は経口抗がん剤治療を受ける患者への看護について、oncology nurses’ perceptionsを探究することを目的とし、研究方法は質的研究を行った。対象者はがん化学療法看護認定看護師 18名で、データ収集はFocus Group Interview(計4回)、データ分析はGrounded Theory Approachを用いて分析した。 分析の結果、コアカテゴリーとして“The need for a nursing presence”が導かれた。看護師は、経口抗がん剤治療を開始する患者の潜在的なノンアドヒアランスのリスクをアセスメントすべきであること(Assess Potential Nonadherence)が明らかになった。そして、看護師は患者から求められるのを待つのではなく、Proactive Patient Careが不可欠であった。それは“Be Attentive to Patients’ Needs” “Connect with Patients” “Elicit Patients’ Unmet Needs” “Provide Committed Support”が含まれた。さらに、看護師はPatient Care、Relationships among Healthcare ProvidersといったCoordination の役割が重要であることが明らかになった。すなわち、患者と医療従事者との両方に対するnursing presenceの必要性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、経口化学療法を受けるがん患者への看護支援の実態と課題について、質的研究を行い、経口化学療法を受けるがん患者への看護について、示唆を得ることができた。 また、その結果を論文で報告し、採択された。また、次年度に予定している経口抗がん剤を受けるがん患者を対象とした調査についても研究計画を倫理審査に提出中であり、準備が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度、配分された研究費は使用した。次年度に予定している経口抗がん剤を受けるがん患者を対象とした調査に関する研究計画を倫理審査に提出した。倫理審査に承認された後、研究を推進する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
未使用学の発生は効率的な旅費支出、物品調達を行った結果であり、翌年度の学会参加費に充てる予定である。
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Research Products
(1 results)