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2011 Fiscal Year Research-status Report

集中治療下にある患者の苦痛を緩和し自らの回復を支援するケアモデルの開発

Research Project

Project/Area Number 23593264
Research InstitutionJikei University School of Medicine

Principal Investigator

高島 尚美  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (00299843)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 村田 洋章  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10581150)
北 素子  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80349779)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2015-03-31
Keywords急性・重症患者 / 集中治療 / ストレス / せん妄
Research Abstract

本研究課題は「集中治療下にある患者の苦痛を緩和し自らの回復を支援するケアモデルの開発」である。本年度は、集中治療室入室患者の苦痛経験を明らかにするための文献レビューを再度実施した。その結果、集中治療後の患者のPTSDや抑うつの有病率は高く、患者のQOLを支援する看護として重要なテーマであることを確認した。心理的悪影響の予測因子は、集中治療室入室中のネガティブな記憶や感覚を含む体験とされ、せん妄や鎮静深度、緊急入室や重症度も要因であるとされていた。したがって、患者の経験をまず明らかにするための研究計画を以下の3テーマについて立案した。(1)集中治療室入室患者のストレスの経験と影響因子の検討:集中治療下にある患者の苦痛を定量的に測定する尺度は米国においてはいくつか報告されている。その中でも覚えていないことを含む、stress experience questionnaire(以下SEQ,Rotondi2002)の日本語版を作成し測定することとした。日本語版SEQは、作成者から許諾を得たのち、順翻訳、逆翻訳し、今後その信頼性・妥当性を検討するところである。患者には、自由回答も求め本邦特有のストレスの経験およびコンフォート経験も聴取するとともに、ストレスの影響因子を探索し患者のストレスの特徴を検討する。(2)CAM-ICUの妥当性の検証:せん妄の尺度としてCAM-ICUが認知され使用されるようになってきているが、その妥当性の検証はなされていない。したがって医師によるDSMIVと看護師が実施したCAM-ICUによる判断の一致率を算出し、その精度を検討する。(3)せん妄とQOLおよびストレス対処能力との関連の検討:せん妄発症にはさまざまな要因が絡んでいるが、ストレス対処能力との関連は検討されていない。患者自身の回復力を支援できる視点が得られる可能性があるため、調査計画を立案した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

当初、患者のコンフォートおよびディスコンフォートと看護師のコンフォートケアの聞き取り調査の実施を計画していた。再文献検討のプロセスにおいて、本邦ではディスコンフォートの定量的調査がなされておらずそのためのツールが存在しないことやせん妄判定ツールの信頼性妥当性の検証がなされていないこと、が判明した。そのため、まず、患者の経験を明らかにするための尺度開発やせん妄判定ツールの検証を先行させる必要があると判断した。そのため、尺度による客観的測定とともに聞き取り調査を実施する計画に変更し、せん妄ツールも検証する計画を立案した。当初計画変更によって達成が遅れているが、研究内容の質をあげるための措置である。

Strategy for Future Research Activity

前述した研究計画(1)~(3)は計画立案まで終了し倫理委員会に申請中であるため、今後は倫理委員会の判断に対応し承認を得たのち、実施する予定である。研究推進のために集中治療部の医師や看護師との協同体制もできており、円滑にデータ収集が実施されると推測される。研究実施に課題が発生していないかをモニタリングし、適切に対処できるようにリサーチカンファレンスを定期的に実施して推進する予定である。本年度、調査実施が遅延したために使用できなかった、人件費・謝金・物品費は、次年度調査を実施するために必要とされる予定である。また、研究打ち合わせのためや研究成果を学会発表するための旅費も次年度は使用する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

人件費:調査協力者を要請し研究実施を円滑にすすめる。謝金:研究を実施するにあたり研究協力者への謝礼が発生する。物品費:QOL他の調査の際にiPadにFile Makerをインストールして調査票への入力を省力化する予定である。旅費:研究成果の学会発表のため。

  • Research Products

    (4 results)

All 2012 2011

All Journal Article (2 results) Presentation (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] ICUで新人を迎えるために準備すること:基礎教育原因教育における現状2012

    • Author(s)
      高島尚美
    • Journal Title

      重症集中ケア

      Volume: 10(6) Pages: 17-21

  • [Journal Article] ICUで新人を迎えるために準備すること:今、新卒看護師はどんな教育を受けているか2012

    • Author(s)
      高島尚美
    • Journal Title

      重症集中ケア

      Volume: 10(6) Pages: 12-16

  • [Presentation] 心臓血管外科手術後早期における患者の日常生活行動の再獲得状況と影響因子2012

    • Author(s)
      小松由佳、高島尚美
    • Organizer
      日本集中治療医学会
    • Place of Presentation
      幕張メッセ
    • Year and Date
      2012年2月29日
  • [Book] 臨床看護総論 急性期患者の看護2011

    • Author(s)
      高島尚美
    • Total Pages
      16P
    • Publisher
      医学書院

URL: 

Published: 2013-07-10  

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