2014 Fiscal Year Research-status Report
集中治療下にある患者の苦痛を緩和し自らの回復を支援するケアモデルの開発
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23593264
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
高島 尚美 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (00299843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 洋章 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10581150)
北 素子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80349779)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | ICU入室患者 / ストレス経験 / 人工呼吸器 |
Outline of Annual Research Achievements |
12時間以上の人工呼吸器装着患者のICU Stressful Experiences(ICU Stressful Experiences of the patient who has carried the respirator for 12 hours or more) と題して学会発表を実施し、現在は国際学会での発表および論文化をすすめている。概要は以下のとおりである。 【目的】12時間以上人工呼吸器管理を受けた患者の記憶を含めたICUストレス経験の実態と関連要因を検討することである。【方法】1施設のGICUに入室し12時間以上人工呼吸器管理を受けた認知障害のない成人患者を対象とした。ICU退室決定後に、ICU Stressful Experiences 質問紙(原作者の許諾を得て日本語版を作成した。cronbach'sα:0.90)を構造的面接法で聴取し関連要因を診療記録から収集した。所属大学の倫理委員会の承認を得た。【結果】対象は96名(平均年齢70.1歳、男性74名・女性22名)で、心臓血管系術後が66.7%で、緊急入室が26.0%であった。気管挿管について10名(10.4%)が覚えていなかった。強いストレス経験項目は、“のどの渇き”“会話のしづらさ”“気管チューブの不快”等であった。関連要因は、痛みの強さ、麻薬使用総量、挿管時間、既往の無さ、仕事有、抜管前のCRP、であった。年齢、ICU在室日数や在院日数との関連はなかった。【考察】ICU入室患者のストレスを軽減するためには、特に挿管中の痛みやのどの渇きというディスコンフォートを緩和する必要がある。また可能であれば、入室中の会話や気管チューブについて、患者への事前のオリエンテーションが必要であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ICU入室患者のストレス経験を調査研究したのちに、そのニーズに応じてケアモデル開発を実施する予定であったが、調査研究のみにとどまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
国際学会での発表と共有および論文化と並行してケアモデル開発に着手する。
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Causes of Carryover |
国際学会における発表が遅れたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国際学会での発表旅費、登録費。
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